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戦闘

〈冒険者協会〉

 ↓

〈ルッカ〉

 ↓

〈地国東〉


「ここからクミルだっけ? ってどれくらい?」


ナルディは地図が得意だそうなので全部任せることにした


「ふーむ… どうしたものでしょう…?」


自分の声が届いていないのか、顔をしかめたまま地図とにらめっこしていた


「ナールーディー?」

「はっ! すいません! サタナ様!」

「あはは、いいよいいよ! それで? ずーっとしかめっ面だけどどうしたの?

 可愛い顔が台無しだよ?」

「かっ可愛いだなんて… ではなくて!

 ここからクミル方面に向かおうとすると

 途中にある常闇の森を通らなくてはいけないんです」


常闇の森… もとはルッカの森という名の普通の森だったが

天国落下の影響で強力な影の魔物が住み着き

森の中を常闇にしてしまった森… と教科書で習った


「それは困ったね… むぅ… どうしようか…?」

「やはり… あの手段しかないですかね…」

「あの手段?」


ナルディはふぅと一息つくと光りながら身を翻した

光が収まった後ナルディを見ると最初に会った時と同じ赤龍の姿になっていた


「もしかして…」

「はい! 乗ってください!」


私が返事をする前にナルディは私をひょいと掴み自分の背中に乗っけた


「しっかりと捕まっていてくださいね!」

「う… うん!」


私が返事をするとナルディは地国北の町クミルに向けて全速力で飛んだ

ナルディに乗って移動することは以外にも快適だった

ただ、ナルディは飛行に集中しているからか

話しかけても全く聞こえていないようだった

さっきまでの歩きながらの移動中は

ずっとナルディと喋っていたので少し寂しかった


〈地国東〉

 ↓

〈地国北〉


「サタナ様… 大丈夫ですか…?」

「う… うん…! 全然おっkうっぷ…」


ナルディを落ち込ませるまいと耐えようとしたが

空中での長時間の飛行は私には中々きつかったというのが本音だった


「か… 帰りは西のヤムを迂回して帰ろう…?」

「はい…! ごめんなさい、サタナ様…!」

「謝らないで! 私が弱いだけなんだから… 

 それよりさ、依頼内容の炎スライムってこの辺にいるんだよね?」

「はい! この辺はお隣の国の炎国の影響が大きく

 炎属性の生物や植物が多いです

 もちろんスライム族も例外ではないです」


そこらの植物や生物のステータスを見ていくと

確かに地属性と炎属性が半々くらいである


「いました! あれです!」


ナルディが指さす先を見ると、小さな火の玉が揺らいでいるのが見えた


――――――――――――――――――――

〈名前〉炎スライム               

〈種族〉スライム族               

〈属性〉炎                   

〈レベル〉3                 

〈ミンラ〉炎の初級魔法を操る          

〈職業〉――                  

〈能力値〉体5・力3・守6・速2

     知5・運11             

――――――――――――――――――――


「では、頑張ってくださいサタナ様!」

「えぇ!? ナルディは手伝ってくれないの…?」

「手伝ってもよいのですが…

 手伝ってしまうとサタナ様のレベルが上がらないので…」

「そっか… 分かった! 頑張ってくる!」

「はい! もし危険な目に合ったら助けに行きますので!」


お父さんに貰ったナイフとロッコさんの所で買ったムニのコートを着る

そういえばこれらってステータスに反映されるのかな

と疑問に思ったのでミンラを自分に使ってみると


――――――――――――――――――――

〈名前〉サタナ・クライ             

〈種族〉人族                  

〈属性〉天                   

〈レベル〉一                  

〈ミンラ〉ステータスを閲覧できる        

〈職業〉――                  

〈能力値〉体5・力7+8・守3+8・速7    

     知24・運10            

――――――――――――――――――――


これなら炎スライムのステータスを超えているから

勝てると考えて炎スライムに向かって走っていった


『炎スライムが現れた!』

『炎スライムの攻撃!

 サタナに0ダメージ!』


「あれ、痛くない! ならお返しだよ!」


『サタナの攻撃!

 炎スライムに3ダメージ!』


「いい調子ですよ、サタナ様!」

「うん!まだまだ!」


『サタナの攻撃!

 炎スライムに2ダメージ!

 炎スライムは倒れた!』


「やった! レベルは… さすがにまだだね」

「サタナ様! 次が来ます!」


『炎スライムA,Bが現れた!』

『炎スライムの初炎魔法(イデガラ)

 弱点!サタナに3ダメージ!』


「魔法です! 気を付けてください!」

「うん!」


『サタナの攻撃!

 炎スライムに2ダメージ!』

『炎スライムの攻撃!

 サタナに1ダメージ!』


戦っていると意外と気づかないものだが

いつの間にか自分の体力は1になっていた


「サタナ様! お許しください!」


そういうと岩陰に隠れていたナルディは

魔法を唱えながら炎スライム達に突っ込んでいった


『ナルディの全風魔法(ルフト)

 炎スライムに23ダメージ!

 炎スライムAは倒れた!』


「まだです!」


『ナルディの全地魔法(ケドイ)

 弱点!炎スライムに47のダメージ!

 炎スライムBは倒れた!』


ナルディは座り込んでしまった私目掛けて小走りに駆け寄ってきた


「すいません… 手を出さないといったのは私の方でしたのに…!」

「ううん、むしろありがとう! 私のことを心配してくれたんでしょ?」

「はい… 流石に残り体力1のサタナ様を見過ごすわけには…」

「あはは… スライム相手に苦戦するなんてダメダメだね」

「そ… そんなこと…!」


そう言い淀み目を逸らした


「はぁ… こんなんで大丈夫かなぁ…」


そんなことを思いながら反省していたら


「サタナ様! 全魔法・剣技を習得しましょう!」


突然ナルディが大きな声で言った


挿絵(By みてみん)

地図→https://www.pixiv.net/artworks/108508935

次回は5月28日(日)です


・・・・・・


活動方針が決まったのでこちらでも告知させていただきます

毎週土曜日の19:00周辺と毎週日曜日の11;30周辺に投稿します


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