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前進

「おぉ、お前らか! 朝早いな!」

「ただいまデーケさん! 依頼終わったよ!」

「よし来た、サルエは… 37匹!? いったいどうやったんだ…!?」

「な… 内緒じゃ!」

「そうか…? なんにしたって助かった、報酬だ!」


――――――――――――――――――――

[クリア]

〈内容〉サルエ20匹の納品  

〈レベル〉13    

〈場所〉水国南(ケミラル河西河口) 

〈報酬〉110ケル  

――――――――――――――――――――


そう言ってハンコを押して170ケルを手渡す


【3061ケル→3231ケル】


「あれ…? 書かれてる報酬額より60ケル多いよ?」

「納品数が多いんだから当り前だろ? それで洞窟のほうはどうだった?」

「基本的には洞窟蜘蛛や洞窟蛇などのいわゆる低級魔物ばかりでしたが

 遺跡の前には門番と思われるウォーターゴーレムがいました」

「うん! これがリストだよ!」


私が作ったリストをデーケさんに渡そうとすると

少し待つように言って紙を1枚渡してきた


「説明していなかったが一般の依頼は依頼主のほうに

 直接提出してもらう必要があるんだ、というわけで悪いがここを訪ねてくれ」

「風国のカニスですか」

「遂に風国だね!」

「じゃな!」

「そういえば、デーケさん」

「どうした?」

「水風関所のレベルチェックってどれくらいか分かる?」

「そうだな、確か35だったはずだ」

「ということは儂らが合わせて105必要なわけじゃが…」

「10です!」

「40です!」

「で、儂が52じゃから…」

「足したら… えっと…」

「102ですね」

「微妙に足りない!」

「レベル上げ頑張りますか…」

「じゃな」


結局あの洞窟に再び戻ることになってしまった


〈冒険者協会〉

 ↓

〈クスロ洞窟〉


通り道で出会った魔物をすべて倒しながら進んでいくと分かれ道に出た


「もう一つのほう行ってみる?」

「そうじゃな、同じところで戦い続けるというのも退屈じゃしの」


私たちが少し足を止めていたところに後ろから

足音と骨と金属の鎧がぶつかる異様な音が聞こえてきた


「サタナ様! 後ろです!」

「うん! ミルイルエ!」


『サタナの中天魔法(ミルイルエ)

 弱点!水の骸骨剣士達に47ダメージ!』

「ナルディの全風息吹(ルフトブレス)

 弱点!水の骸骨剣士達に39ダメージ!

 水の骸骨剣士は倒れた!』

『ナルディのレベルが上がった!』


――――――――――――――――――――

〈名前〉ナルディ・ロフ        

〈種族〉赤龍族            

〈属性〉地              

〈レベル〉42             

〈ミンラ〉全ての生き物と      

コミュニケーションがとれる

〈職業〉――            

〈能力値〉体136・力172・守91

     速96+51・知88・運72 

――――――――――――――――――――


「結構数倒してきましたが、まだ2レベルしか上がってませんね…」

「そりゃそうじゃ、レベルも上がれば必要経験値数も増えるもんじゃ」

「私は結構上がってきたよ! 今15レベル!」

「となると目標はサタナのレベル20じゃな」

「そんなに!? 私的にはもういいかなって思うんだけど…」

「まぁそうなんじゃが、これから水風関所に続いて

 風鉄、鉄炎、炎天… まぁ最後は機能しておるか知らんのじゃが

 なんにしたって関所を通るわけじゃろ?」

「そうだね…?」

「つまり先にレベルを上げて楽をしておけばいちいちレベル上げを

 せんくてもよくなるじゃろ?」

「確かに一理あります、しかし私は賛同しかねます」

「ナルディ?」

「風国に行けばここよりも強い魔物が出現するはずです

 なのでここでレベルを上げるよりかは時間短縮できると思います」

「ふむ… まぁ結局今やるか後にやるかの違いだけじゃ

 サタナ、決めてしまうのじゃ」

「うーん… 早いところ風国行きたいからナルディの案で!」

「分かったのじゃ、皆のレベルを確認したら即刻向かうかの」

「うん! じゃあ私から!」


――――――――――――――――――――

〈名前〉サタナ・クライ 

〈種族〉人族        

〈属性〉天    

〈レベル〉15       

〈ミンラ〉ステータスを閲覧できる  

〈職業〉ドラゴンライダー

〈能力〉体62・力47・守44+8

    速52・知93+31・運51  

――――――――――――――――――――


「かなり魔術師としてのステータスになってきたの」

「ですね、力や守が低く、知が圧倒的に高いという

 お手本のような魔術師のステータスです」

「結構差が顕著になってきたね…」

「では、次は私です!」


――――――――――――――――――――

〈名前〉ナルディ・ロフ        

〈種族〉赤龍族            

〈属性〉地              

〈レベル〉42             

〈ミンラ〉全ての生き物と      

コミュニケーションがとれる

〈職業〉――            

〈能力値〉体136・力172・守91

     速96+51・知88・運72 

――――――――――――――――――――


「とはいってもあまり変化はないんですけどね」

「やはり普通の龍族とは少し異なるステータスじゃな」

「そうなの?」

「まぁとはいえ所詮平均じゃ、気にすることはない」

「は、はい!」

「それじゃ、儂のじゃな」


―――――――――――――――――――――

〈名前〉サリ・ドラン

〈種族〉魔女族

〈属性〉炎

〈レベル〉52

〈ミンラ〉炎の上級魔法を操る

〈職業〉――

〈能力値〉体261・力47・守31

     速33・知389・運91

―――――――――――――――――――――


「相変わらず極端なステータスだね…」

「じゃな、守に関しては遂にサタナ以下になってしまったのじゃ」

「そういえばサリ様は魔術師にしては体が高いですよね」

「言うても守のせいで台無しなんじゃがな…」

「あはは…」

「足してみると… 109! 大丈夫だね!」

「よし、いったん儂の家に向かうのじゃ!」

「分かった! ルフドイ!」


『サタナの転移魔法(ルフドイ)

 クスロ洞窟→サリの隠れ家』


〈クスロ洞窟〉

 ↓

〈サリの隠れ家〉


「そういえばルフドイって建物の中でも使えるんだね」

「先にも言った気がするがマナの流れを利用しているだけじゃからな

 マナがあればどこからでも使えるのじゃ」

「おしゃべりもいいですがそろそろお昼を迎えますよ!」

「もうそんな時間!? 急ごう!」


ナルディに急かされ慌ててサリさんの家を出て水風関所へと歩を進めた


〈サリの隠れ家〉

 ↓

〈水風関所〉


「レベルチェックを行う、冒険者カードを出せ」

「ひゃ… はい…」


地水関所で出会った大男がマシに見えるほどの大男に見下ろされ

口から変な声が漏れた


「15、42、52、よし… 開けろ」


そう端的に言って大男は門番に門を開けさせた


「風国では水国とは比にならない程強い魔物が多く確認されている

 くれぐれも気を付けろ、特に常闇の丘には何があっても絶対に近づくな」

「は… はい…」


元より常闇の丘には行ってみる予定だったため

内心でとてつもない罪悪感に襲われながら急いでその場を離れた


挿絵(By みてみん)


地図→https://www.pixiv.net/artworks/110996789

次回は8月26日です

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