72話 王室
アイオーン国の首都たる城内にてーーー
人が沢山集まっている。
理由は明白、国王が倒れたからだ。
国王の側近たる森護人の男性が声を漏らす。
「これでは、偉大なる神が降臨なされるまでに、国王の意識が戻るだろうか………?」
それに対して……
「国王が倒れたのだ、神に降臨頂くのは……」
と、言う声も聞こえてくる。
その瞬間、国王たるアーダが口を開く。
だが、言葉は発していない。
口だけが動いている。
「おっ、おい! 何故、誰も国王の症状がわからぬのだ!!」
1人の男が声を荒げると……
「少し黙ってくれないッスかねぇ〜?」
その声をの方向に全員が視線を向ける。
そこには、茶色の短髪を持つ少女がそこに居る。
「な……何者だッ!!」
その声にその少女は気楽に答える。
「非道いッスねぇ〜」
「貴ッ様……! どうやって此処に侵入した!?」
周りにいる1人の男がそう問う。
「侵入? あはははははははは!! 面白い事言うッスね! 私はネーーーいえ、樹華神様より伝言を預かっているんス! さぁ、傾聴するッスよ!!」
その少女がそう告げると、城の床から木の枝がニョキニョキと伸びてくる。
「いや、言い間違えたッス! 来て頂きましたッス!」
その声に対して木から声が聞こえる。
「私は『監視して』と言ったのですが………どうなっているのですか?」
「あ〜〜……分からないッス! すいません!」
「はぁ……まぁ、良いわ。ーーーー偉大なる御方の力を知りなさい」
そう樹華神と呼ばれた『木の枝』が声を発する。
すると……その枝は徐々に大きくなっていき、渦を巻いた。
その樹の渦が光の粒子となった時、2人の人影が見えた。
「! こ、この………圧倒的な力は……!!」
1人の男がそう言う。
それに対して……
「どうしたんだ? ただの人間ではないか」
そう言う声も聞こえてくる。
だが、その様な声は直ぐに消えた。
何故ならーーーー………俺の横にネロが居たからだ。
彼を『ただの人間』と呼び、蔑む人々を、いつもの優しく穏やかな瞳で睨みつける。
その瞳は、あの悪魔……Gを見て『恐怖』よりも『憎悪』が勝ってしまった時のような瞳だ。
「巫山戯ないでーーーー………」
俺はネロが言おうとする言葉を遮る。
「ネロ、それよりも、そこで、倒れている人を見てあげよう」
その言葉にネロは……
「そうですね♡ アニマ、周りを警戒してなさい」
「ハッ! ネロ様」
そう言うと、王室の扉を開き、城の外へと続く通路へ向かって歩いていく。
一つ聞きたい。
あの茶髪の娘……誰?
ネロの配下……?
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