58話 密談
そうして、俺達は家に帰ってきた。
うん、1日もいなかったんだけど?
俺達、歩きで行ったんだけどなぁ?
はぁ……もう、いいや。
「お帰りなさいませ、御主人様」
そんな声が聞こえると、メイド服に身を包む黒髪短髪の少女がお辞儀をしていた。
え……!?
だ…れ……??
って……
「ジャックか……」
「はい?」
「何……してるの?」
「侍女の練習を……」
「メイドの練習ッ!?」
メイド!? と思った為、思わず声が漏れる。
俺が、そんな大声を上げると、ジャックが笑顔で、「はい」と言って来た。
「絶対違うよね? 違うよな!?」
そう言っても帰ってくる言葉は決まっているだろうが……
「いいえ」
……。
やっぱり……。
「はぁ……もう、良いよ」
「ッ!? ……な、何が宜しく無かったのでしょうか?! 私の態度でしょうか!?」
その瞬間、ジャックは表情を豹変させ。
目をウルウルさせながらこちらを見る。
ジャックは身長が小さいから必然的にに上目遣いに……!
やばい!
可愛い……!
「ど、どう言う事……?」
俺は、顔を赤らめながらジャックに問う。
「……? 私の態度に呆れて、私を御見捨てになさったのでは……?」
「ひでぇな! そんな風に見えた!? まじか……」
「え? どういうことですか?」
「え? あぁ、今さっきの『もう、良いよ』って言った奴?」
「はい」
「あ〜 あれは呆れたのは当たってるんだけど……。はぁ、もう良いや、全部話そ。ジャックがメイドの様に……いや、きっちりメイドしてたんだけど………。まぁ、何でメイドなんてしてるのかなと思ったから、聞いたんだけど、あまり答えてくれなかったから、『もう、良いよ』だったんだけ………ど!?」
「そう……だった……のですか………」
そう言いながら、ジャックは涙を流す。
「私……私………主さまに嫌われてしまったのかと……!」
うぅ……!
やっぱり、女の子の涙には弱いなーーー
あれ? 男子全員……そうかな………?
だが、俺は平然を装う!
「そっか、ごめんね。ジャック」
「う……うえぇぇえええええええん!!!」
ジャックは大量に涙を流した。
俺の胸で。
うん。
それは、まだ……いい。
だが、俺の服は貴方の鼻水や涙を拭く……布ではありませんが……?
* * *
奈落、最新部ーーー深淵にて。
その空間には少女がいた。
その少女は糸で何かを作っている。
そこにある人物が問いかける。
「何でここに来とるん? クロートーはん」
その人物はレアである。
「やめてください。アバドン……」
そう言うのはクロートーと呼ばれた者である。
「その名前で呼ばんといて欲しいわぁ……アラクネはん」
「だから───」
アラクネと呼ばれた白髪の少女の言葉が遮られる。
そして、何もない空間から闇が漏れ出し、ボコボコと隆起し青年の形を成す。
「おい、タルタロス。何用だ」
闇から出た青年がレアに問う。
「あ! 意外に早かったね」
「おい……忘れていただろう」
「………」
レアは黙る。
「何とか言ったらどうなんだ?」
その少年がレアに対して問う。
だが、声が聞こえたのは別に方向からだった。
「あ……貴方様は、私の封印を解いてくださった人達の上司───パズズ………!?」
「その神異名は───ん? お前は……あぁ、そうか。1つだけ質問をしても良いか? 蟲の女神?」
パズズがそう言うとクロートーは嫌そうな顔をした。
「その称号で呼ばないで頂きたいのですが………まぁ、恩人なので今回は許します。……で、何についてでしょう?」
「あぁ───………」
世界の底で神々の会話は続く──────
パズズの質問とはーーー!?
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