47話 カード
そして、3人は行動する。
アルファーーーいや、ジョーカー・アルファは少し遠くからフギンを観察する。
その理由は、ジョーカーの瞳にあった。
ジョーカーの瞳にはある能力がある。
その能力とは、相手の運命や状態・後々起こりうる可能性の候補などをタロットカードとして視ることが出来るということである。
そして、相手の行動観察によりカードが視認出来る様になる。
枚数は限られていないので、人によっては様々なカードが出る場合がある。
そして、フギンの観察から視認出来たカードは一枚。
そのカードは“逆位置”の『塔』である。
(なッ……! 逆位置の『塔』!? こ……これはーーーー)
何故こんなにもアルファが驚いているかというと……
“逆位置”の『塔』は崩壊寸前と言う意味を持つ。
即ち、フギンの肉体・精神、共に崩壊寸前と言う意味を持つ。
『ベータ、ガンマ。”逆位置“の『塔』でした』
アルファは2人に念話で話しかける。
『……そうですか。では、早く捕縛しないとですね』
『同意…』
『では、ベータ。お願いします』
『了解…』
その瞬間、フギンの影から帯の様な物が飛び出し、フギンを縛る。
それをガンマは見逃さない。
その瞬間、ガンマはフギンの心に侵入するーーー
『……ここが、フギン殿の心……ですか』
そこには漆黒に染まった空間が存在していた。
そして、その奥にフギンともう1人の影があった。
ゆっくりと音を立てない様にガンマは進む。
すると、微かに声が聞こえてくるーーー
『……よ。…だよ。そう、なんだよ。姉ちゃん』
『辛かったね』
そのお姉ちゃんと呼ばれた人物はムニンの姿をしていた。
声や口調、仕草も同じだが何故かガンマは違和感を感じた。
ッ?! まさか……アレはッ!!
『………』
その瞬間、ムニン(?)がガンマの存在を確認した。
『フギン……私達2人の世界を邪魔する侵入者よ』
『うん。邪魔者を排除しに行ってくるよ、姉ちゃん』
『うん。行ってらっしゃい』
ん?
フギン殿の瞳が濁って……いる?
いや、そんな筈は……まさかッ!
だが、フギン殿は状態異常無効を持っていた筈……まさかッ! 精神攻撃無効を持っていなかったのだとしたらーーー
『死ぬが良い。侵入者よーーーー』
フギンはガンマが思考している瞬間に空へ飛躍し、数千・数万もの黒き羽根を飛ばした。
その羽はフギンが思うままに形状・硬度・威力・速度等を変える事が出来るのだ。
『ッ!?』
ーーーそして、それはガンマに直撃する。
『ク………ソ………』
そう言い残し、ガンマはフギンが放った羽根を避け切れず死んだーーーー
ラプラス・ガンマ死す?!
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