45話 おにぎり
俺とフギンは大広間に到着した。
「で、何をすれば良いですか?」
「ん? 何もしなくていいよ?」
「へ? 何も?」
「うん。何も」
「で、ですがっ!」
「え〜……じゃあ、そこまで言うなら、料理するの手伝って」
「ッ! は、はいっ! わかりました!」
う〜ん……どうしようかな?
久しぶりに米食いてぇしなぁ……
「なぁ、フギン。お米って知ってる?」
「はい」
「じゃあ、食べれる?」
「はい。食べれると思います。そもそも、ここに住んでいる者達は食事をーーー」
「あー……主だ〜!」
ん?
この声は……
その声の主はライムである。
「あるじぃ〜」
ポヨポヨと跳ねながら近づいてくる。
基本的にライムは人型ではなく普通のスライム型で過ごしている。
「ん? 貴方、もしかして……暴食のけーーー」
その瞬間、ライムは人型になり一瞬でフギンの背後に回る。
そして「それは、言っちゃダメ。絶対……」とフギンの耳元で囁いた。
それを横目に、俺は考える。
う〜ん……
あ…! そうだ!
焼きおにぎり作ろう!
「なぁ、フギン。この家に今、何人居る?」
「えっと…テオス様含めーーー12……いや、11名ですね」
11ッ!?
あれ?
そんなに居たっけ?
まぁ、フギンが言うんだし当たってるよな。
よ〜し!
じゃあ、米……何合にしよう?
え〜……確か、米2合が約300gで炊くと約700gだった筈だから……
って事は、1人分を70gにするとして、一応…念の為多く作るから……
大体、6合位で良っか。
お釜に6合入れて、醤油大匙6杯、白出汁大匙3杯、みりん大匙3杯を入れて、しっかり水を入れて炊く。
よし!
じゃあ、タレ作るか!
え〜っと、確か……ボウルに醤油大匙3杯、みりん大匙3杯いれて混ぜて……
次はボウルにラップで蓋して、電子レンジに入れて600Wで20秒温める。
そしたら……
「フギン! 『時間経過』って使える?」
「は、はいっ!」
「じゃあ、炊飯器に『時間経過』を……」
「『時間経過』ですね。はい、わかりました。『時間経過』!」
フギンは『時間経過』を使う。
そして、時計を模した魔法陣が出現する。
「テ、テオス様……どのくらい経過させれば良いでしょうか?」
「あぁ、大体……1時間!」
「いっ、1時間ですね」
「うん」
そうして、フギンはその時計を模した魔法陣の針を1時間分回す。
そしてーーー1時間、時間が経過する。
ん? てか、なんで時空間魔法が使えるんだろう?
まぁ、今はどうでもいっか!
スープも作ろうと思ってるんだけど………先に焼きおにぎり完成させるか!
おにぎりを12個作って置いておく。
「なぁ、フギン。また、お願いしても良いか?」
「はい。何なりと!」
「ありがとう。でも、嫌だったら嫌って言って良いんだからな…」
「嫌な事など……!」
「そっか、じゃあ、このおにぎりをフライパンで焼いてくれ」
「ふらい…ぱん?」
「あぁ、コレは物を焼いたり出来る調理器具だ」
「あぁ! 武器という事ですか!」
「いや、違うんだけど………まぁ、それでいっか」
「では、焼けば良いのですね!」
「あぁ、宜しくな」
「わかりました」
「あ、焼き目がついてきたらこのはけにタレをつけてこのおにぎりに塗って焼いてね」
「はい。わかりました」
よし、じゃあ……玉ねぎと溶き卵の味噌汁を作るか!
玉ねぎ一個半を繊維に沿って切って、鍋に水:2400ccを張ってさっき切った玉ねぎを入れて沸騰させる。
そしたら、和風顆粒出汁を適量入れて火を通し、味噌:大匙9杯・赤味噌:大匙3杯を入れる。
さっき溶いた卵を入れれば完成!
そして、お椀に味噌汁をいれる。
「よし! できた」
「こちらも完成しました。では、運びますね」
「あぁ」
そして、2人で焼きおにぎりと卵スープを運ぶ。
「ーーーなぁ、フギン。何で……ムニンの前では馬鹿な真似をするんだ?」
「え? な……何言っているんですか?」
「だって…」
「………そう、見えますか?」
「うん。でもーーー」
「貴方ーーーー………いや、真の神には、わからないのでしょうね……僕の気持ちなど……ッ!!」
その瞬間、フギンは怒りを露わにする。
あ、やべっ!
怒らせちゃったーーー
神に対する怒りーーー
読んでくださり有難う御座います。




