35話 炎
「チッ! クソッ!!」
ニーズヘッグはヒュドラの突進を避けきれず、ヒュドラの頭が当たる。
ニーズヘッグは圧倒的な物理攻撃で14m程、吹き飛ばされる。
何回か回転しながらもバランスを保ち、着地する。
「はぁ、仕方ないですね……」
ニーズヘッグの拳が炎を纏う。
「ーーー炎烈拳」
刹那、右手を大きく振りかぶる。
足に力を込め、地面を蹴る。
一瞬で6m程距離を詰める。
「……失せなさい」
右手を前に突き出し、ヒュドラの顔を殴る。
そして、炎が後から波動の様に広がり霧散する。
「グハ……ッ!」
その巨体が吹き飛び、横の壁へと叩きつけられる。
それと同時に、壁が割れる。
「貴様ァ! ブチのめしてやる!!」
「良いですよ。可能なら……ねッ!」
ニーズヘッグは一瞬で距離をつめる。
だが、ヒュドラは目で追えてない。
「どれ程ーーーッ!」
ニーズヘッグはヒュドラの腹を力を込めて殴る。
ヒュドラは壁にめり込む。
「グエ……!」
ヒュドラが叫ぶ。
そんな事を気にせずニーズヘッグは殴り続ける。
「グ! へ! ちょーーー」
ヒュドラは言いかけるが殴られ続けているのと、ドゴゴゴゴという音で掻き消される。
(? 何か言い掛けましたかね? このヒュドラ……。気のせいですね)
ニーズヘッグがそう思いながら殴り続けていると……
痺れを切らせたヒュドラが尾を鞭の様にしならせニーズヘッグに叩き付ける。
「シッ!」
だが、その攻撃はニーズヘッグに殴られた事で相殺される。
「何故ダァア!! 何故、全ての攻撃が通じないのだ!?」
「当たり前だ。お前の前には太陽神が代理───炎神たる俺がいる。蛇竜の王である俺に……勝てる筈も無いだろう」
その瞬間、ヒュドラは驚愕する。
「な……! まさか……貴様はーーーいえ、貴方様は……!!」
「やっと、気付きましたか……。まぁ、良いでしょう」
はぁ……と溜息をつきながら言う。
「それで、何故ここにいるのですか?」と。
「あの〜 そのことに関してなのですが……」
ヒュドラは言葉を濁す。
それに対しニーズヘッグは……
「何ですか?」
ド直球でヒュドラに訊く。
「お……怒らないで下さいね?」
「はい、起こりませんよ。だから……」
そう言って、ニーズヘッグは首肯する。
「では……」
ヒュドラは話し始めるーーー
自分の元居た場所と、何故こんな所に来ているのかについてーーー……
読んでくださり有難うございます。
題名を『パラディソス・ウトピア』から『ディオス・ウトピア』へ変更しました!




