30話 帝国
そして、翌日……フィリアに謝られた。
なので、俺は「大丈夫だよ」と返事して何でここにきたのか聞いてみた。
したら……意外と言うか異常な返事が返って来た。
何故かって?
だって……フィリア、お嬢様……と言うか皇女だったんだもん。
そしてネクロは皇帝……あの女性は皇妃。
うん、ヤバ。
で、ネクロの名前を聞くとヴェルデ・ピスティと言う事がわかった。
が、変わらずネクロと呼ぼうと思った。
そして何から逃げて来たのか聞くと……自らの家である帝国と言う事を言われた。
帝国はネクロが築き上げたものらしい。
その王がこの森の近くで消息を絶ったとネクロの弟に言われ、遭難しているだけでまだ生きているかもと思いこの森に来たらしい。
それにもう一つ理由があると言われた。
生前、お母さん(お母様と言った)が紫色の髪をした天使が来たことがあったと言っていたらしい。
そして、その天使はこの世界樹の近くに飛んでいったらしい。
その時から、お母さんは困ったことがあったらあの世界樹に行けと言って来る様になった事を思い出したので、ネクロの元従者達(元なのは建前上ネクロの弟の従者だから)と逃げてきたらしい。
そして、昨日…ネクロと話してその弟がネクロを嵌めた事が判明したらしい。
てか、弟に殺されたのか…
うん。
ヤバいな、その弟。
そう言う話をして現在に至るーーー
すると、ネクロが転移してきた。
その瞬間、ジョーカーが「テオス様」と言って来た。
「どうした?」
「あぁ、大した事ではないのですが…いや、大したことか? ん? どっちだ?」
報告しに来て、そんなことを言い始めている。
「まぁ、重要かどうかは俺が判断するから、内容は?」
「あ、はいッ! それで、内容ですが…テオス様の部屋の横の廊下から隠し部屋を『探知』により発見しました」
は……?
「マジで?」
「はい。ですが…開けられないので、来てほしいのですが」
あ…以外に面倒な話だな。
まぁ、行くけど。
「あぁ、わかった。行くよ。ネクロも一緒に行くだろ?」
「テオス様がよろしいのであれば」
「良いに決まっているだろ」
「有難うございます」
(あぁ…私が元帝国の王だと知っても態度を変えないでいてくれる。貴方には感謝しかありません。アーテル…)
ネクロはそう思いながら娘と一緒にテオスについて行く。
そしてテオスの部屋の横の廊下ーーー
ん? 魔力の流れがおかしくない?
<告。闇属性魔法-『封印』がかけられています。解除するには対となる光属性魔法-『解放』を使用する必要があります>
へ〜封印の魔法とか存在するんだ。
わかった。
光属性魔法-『解放』
そう念じると、黄色の魔法陣が出現した。
それと同時に黒色の魔法陣も出現した。
そして…黄色の魔法陣が光の粒子になり、黒色の魔法陣に吸い込まれる。
お、おい……大丈夫なの?
<はい。問題ありません>
そうか……
そんな事を思っていると、黒色の魔法陣が砕け散り光の粒子となって消えた。
おぉ!
すげぇ!
「テオス様、今のは何の魔法ですか?」
そうジョーカーが聞いてきた。
なので、答えようとしたのだが、邪魔された。
「今のは光属性魔法の『解放』です」
「何故、知っているので……ッ! ん? その口調、まさか貴方は……ソロモン様⁉︎」
え?
知り合い?
てか、ソロモン!?
今、ソロモンって言った…いや、聞き間違い、幻聴だ。
うん。そう、幻聴。
そうして、俺は現実逃避した。
「久しぶりですね。そう呼ばれたのは」
「何故なのですか? お亡くなりなったと聞いていたのですが……」
「あのお方、アーテル様に不死者として生きれる様にして頂いたのですよ」
「ですが、それは墓守様の力でしかできないのでは?」
「だから、アーテル様にお願いして会わせて頂いて蘇生して貰ったのですよ。ですが……目が覚めるとこの森に居ましたが」
「それはこちらの所為です。本当に申し訳ありません」
「いえ、安全に生きていられるのも全ては……」
「テオス様のおかげですからね」
は? 何? 何?
俺のおかげ? どう言う事?
もう…話の内容がわからなかったから、聞いていなかったんだけど……
「いや、違うと思……」
『ようこそ。奈落へーーー』
と言う男性の声が聞こえた瞬間、今までレンガだった壁がSF映画に出てきそうな扉が現れた。
そして、この家から俺ら4人は消えた。
読んでくださりありがとうございます。




