103話 歪な心
……!
空気が変わった!?
やはり、あの時のロキと何かが違う様な───
「何を考えているかは知りませんが、俺の目的は唯1つ。オルトゥス……貴様の殺害だ」
僕の……殺害?
何を、言っているんだい?
ロキ……だって、君はあんなにも優しく───
「もう、分かっているとは思うが、改めて言っておきましょう。俺は……ロキであり“ロキ”では無い」
ロキでありロキでは無い……?
「それは……どう言う───」
「───死滅せよ。オルトゥス……」
刹那。
眼前にロキが現れる。
右手にはレーヴァテインを所持している。
どうすれば、どうすれば……!
って、何で僕が手加減する前提で考えているんだ!
相手も本気、ならば……こちらも本気を出すのが礼儀という者だよね!
───意思よ、目覚めよ!!
そして、僕は魔力を解放した。
「ッ!? まさかっ! まだ本気を出していなかったとでも───」
「あぁ、友との戦いは避けたかったからね」
「友……? まさか、貴方は“ロキ”の───」
「さぁ、初めようか。第2ラウンド」
そう言って、僕は拳を握り締め構える。
ん?
今、ロキが何か言いかけていた様な気が……?
気のせいかな?
「そうですね。では───ッ!?」
僕はロキの喋っている途中で、殺気を放った。
よし、気圧されたようだね。
では……一発殴ろうかな。
その瞬間、僕は拳を振り上げ力を込め、全力で疾駆する。
そして、ロキの頬を本気で殴ると……そのまま吹き飛んだ。
「な……!」
そして、受け身を取ろうと体を回転させる。
だが、失敗し地面に転がる。
「……本当に想定外の事が起き過ぎました。特に、貴方の力を見誤っていましたよ。なので───俺も、本気を出そう。虚言も騙しも無い、本気で挑む勝負だ。良いな? オルトゥス」
「うん、否定はしないよ」
「そうか。ならば───行くぞ!」
「あぁ……こちらも全力で行くとしようかな。命源之神───!!」
僕は能力を発動させる。
この能力が持つ権能は、万物の成長促進。
これは人神たる僕だけに許されている特権。
でも、無機物には効かない。
だが、それは……僕が魔力を使わなければの話。
僕はもう魔力を解放している。
故に……今、この場は完全に僕が支配した。
万が一にも、ロキに勝ち目は無い。
「……そう言う事ですが。この場の支配が目的でしたか」
!?
何故、バレたんだ?
さっきロキは、僕の魔力に驚いて……って、まさかっ!
全てが……ロキの、掌の───
「フハハハハハッ!! やっと気づきましたね。どうです? 圧倒的に優位だと思っていた立場が全て演技で構成されていた───悔しくありませんか? オルトゥス……」
ロキは笑っているのを隠す様に右手で顔を覆った。
そして、暫くすると顔を覆っていた右手を退ける。
ロキは満面───いや、口が裂けている様に見える笑みを浮かべた。
その顔を見て、僕は鳥肌が立った。
全ては虚構───
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