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101話 魔剣


 ロキはこちらへ向かい走ってくる。

 その瞬間、2〜3m先にいたロキの姿が消える。

 すると、ロキの顔が目の前に出現する。

 危険を察知し僕は後ろへ飛ぶ。


 「チッ!」


 そんな苛立った舌打ちと共に何かの残像が視えた。

 あ……危なかったね。

 もう少しで、首を掻き切られていたかも知れないね……。


 僕の頬から冷や汗が流れる。


 「勘が良いのですか? それとも、魔力による物ですか?」


 「うん、あえて言うのなら……前者かな」


 「そうですか」


 その刹那、僕の頬から血が流れて出る。

 な……!

 なんで───

 その答えは眼前にあった。

 ロキが剣を持っていた。

 ただの剣では無い、その剣は───


 「魔剣───レーヴァテイン……」


 ロキがそう呟いたのが聞こえた。


 「何故、貴方がそれを!? それは───」


 「俺の物だ。勝手に決めるな、雑魚が」


 なんだと……!

 言わせておけば……!!


 僕は激昂する。

 だが、直ぐに頭を冷やす。


 「そうかい。貴方からしたら僕は雑魚かもしれない。でも……それなら、教えて差し上げるよ。ロキ……」


 「これは、大きく出ましたね……オルトゥス。俺はどうなっても知りませんよ?」


 その瞳が一層、黒く輝く。

 そして、ロキは不敵な笑みを浮かべる。


 「あぁ、構わないよ」


 「そうですか……ッ!」


  ───刹那。

 ロキの姿が消える。

 どこに行った?

 瞬間移動(テレポート)を……いや、確かロキは───!

 その結論を導き出し視線を上空に向ける。

 だが、その時にはもう、遅かった。

 何故なら……ロキの持っていた斬理剣(レーヴァテイン)がロキの手から離れており、その剣は僕の片目に写っている。

 刹那、グサッと音をたてた。

 僕の左目に刺さったのだ。

 ロキの剣が。


 「滑稽ですね。オルトゥス……」


 「あぁ、そうかい。それで、これで終わりかい? ロキ?」


 そう言って、僕はレーヴァテインの持ち手を握りしめる。


 痛い……。

 痛い……!

 痛い……!!

 でも───我慢だ!

 少しでも、余裕を見せて置かないとね。


 レーヴァテインを引き抜く。

 血が出るかと思ったが、出なかった。

 それに痛みも消えていた。


 そうか、超速再生のお陰かな……?


 「そう思いますか?」


 ロキはより、その邪悪な笑みを深める。


 「いえ、そんな風には思っていませんよ。ですが……その“靴”は卑怯じゃありませんか?」


 「あぁ、それも見破られているんですね。さすがは人類(にんげん)の神───オルトゥス。その名は伊達じゃありませんね」


 何故、そこまで知っているのだろうか?

 まぁ、後で聞き出せば良いか……。


 「では……! 第2ラウンドといきましょうか!!」


 そう言うとロキはと狂気的に嗤う。

 

 「……何も喋る気は無いんだね。ロキ」

 

 僕は溜息を吐きながら、そう言って拳を握った。

 そして、目を閉じ深呼吸する。

 目を開き、ロキに向かってこう言った。


 「僕が君を止めるよ」


 すると、ロキは……


 「面白いですね……では、全力で掛かってきなさい!! オルトゥス!」


 ロキの大声が聞こえると……辺り一帯に瘴気と魔力が広がる───



解放されし瘴気と魔力───

最後まで読んで頂き有難う御座います!


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― 新着の感想 ―
[良い点] 人間から昇格した神様は基本的に味方サイドなんでしょうかね? オルトゥス君かっけぇー!!!
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