100話 楽園の樹
この崖と崖の間に滝の様な勢いで流れている川がギョッルね……。
本当に来てしまったんだな、異世界に……。
ん? なんで今更……こんな事を思ったんだ?
あぁ、皆の喋り方に既視感を感じているからかな……?
でも……何でそんな事を思ったんだろう?
その瞬間、俺を頭痛が襲う。
ッ……!!
痛って!
なんだ!?
今の、頭痛は……?
『どうか致しましたか? 陛下……』
フレキがそう訊いてくる。
「いや、なんでもな───」
ん?
何だ?
さっきから違和感が……!?
何故だ……!?
体に力が入らない……。
それに、視界がぼやける……。
何でだ……?
それに、凄く瞼が重い……。
それに……周りの景色が───……
俺はそこに倒れ伏した。
* * *
その頃、精霊界にて───
ある人物が1本の樹がある神聖な場所まで訪れていた。
「何故、こんな事に……」
精霊の騎士団長たるエクセレトスの眼前で1本の樹が薄紫色に変色している。
「どうかしたのかい? エクセレトス」
背後から声が聞こえ振り返る。
そこに居たのは───
「オルトゥス様!? どうして此処に……!」
「あぁ、黄金林檎から不穏な気配を感じたからね」
「誰が……! もしかして、侵入者が!?」
「どうだろうね? こんな可能性もあるよ。界遮聖泉の水が穢れている……という可能性がね?」
「それは……! 幾らオルトゥス様でも……」
「───無礼。そう言いたいのかい、エクセレトス?」
「あ……いえ、そう言う訳では……」
エクセレトスの目が泳ぐ。
目が泳いでいるね……。
当たりかな?
「じゃあ、僕から1つ質問だ。エクセレトス……いや、[終焉ヲ招ク者]───ロキ」
「ふっ、ふははははははははは!! やはり……やはり……!! その頭脳はこの時点でっ……!! 面白い……!!!」
その発言の後、小さな騎士団長の姿から高身長の青年の姿へと変貌する。
すると……ロキは邪悪な笑みを浮かべながら右手で顔を覆い隠す。
刹那、ロキから黒い霧……いや、瘴気が漏れ出す。
この邪悪な笑み……やっぱり、コイツが……。
「耐え切れるか? オルトゥス……いや、混沌双聖霊よ!」
はぁ……。
名前も知られているのかな?
知られていそうだね……。
なら───
「少し、黙ってくれないかい? ロキ」
「幾らお前だからと言って、俺がその言葉に従うとでも?」
幾らお前……?
ロキは僕の事を知っているのかな?
いや、僕の考えすぎだろう。
「そろそろ、理由を教えてくれないかな? 君が穢した、黄金林檎の事を───」
「ふっ……教えるとでも?」
「吐かせて見せるよ……人神の神異名にかけてね」
「そうか。───ならば、死ね。オルトゥス!!」
ロキはそう僕に告げ、僕目掛けて間合いを詰める。
運命VS人の意志───
最後まで読んで頂き有難う御座います!
「面白い」 「次の話が気になる」と思って頂けましたら下の☆☆☆☆☆から応援宜しくお願いします!
感想やいいね、ブクマ登録などして頂けると嬉しいです!




