10話 吸血
テオス達がご飯を食べていた頃ーー
一つの部屋にて会話が始まる。
「おい、これはどう言うことだ。なぜ、あの不死者どもの行方がわからぬのだ!」
大柄な男がそう言い放った。
そして、1人の女が口を挟む。
「私だって知らないわよ!それに、味方も3人送ったじゃない」
「落ち着け、俺達からしたらアイツらは使えないゴミだが世間から見たら相当な精鋭だ。そんな者達が死んだのだ。何か裏にいるのではないか?」
細身の男がそう言った。
「……まぁ、そうだな」
「…そうね」
「まぁ、何者かが裏にいるのならこちらも暗部の者を出せば良い。まずは情報収集からだな」
「あぁ。じゃあ、また何かあったら読んでくれよ。デセオ」
「そうね。じゃあ私達は先に上がるわね」
「あぁ」
そして、誰もいない部屋の中1人思案する。
(あいつらが知っているのか分からないがあの者達が消息を断つ前一つ念話が届いていた。吸血鬼の女と竜、そして人族の男がいると言う報告を受けていた。……何かある暗部の者を動かすしかないか……)
そして、デセオが口を開く。
「メア、配下を連れて世界樹の調査に行け」
「ハッ!陛下の御心のままに」
「あぁ。最悪の場合、厄災の魔蟲を使っても良いぞ」
「ハッ」
そう言って、メアと呼ばれた人物ーー女性ーーの姿は掻き消える。
そして、陛下と呼ばれた者は1人そこで邪悪な笑みを浮かべる。
これがどのような結果になるとも知らずに……
* * *
そして場所は戻りーー
「ねぇ、テオス様。血を吸わせてくれないかしら?」
「ーーえ?」
俺は彼女ーーイアーーの発言に驚きを隠せなかった。
……驚き過ぎて変な声が出てしまった。
<告。危険性は皆無です。ですが、吸血鬼の吸血とは、2種類ありーー>
「……いいぞ」
「! 良いの?」
「ん? あぁ」
「やった〜ありがとう。テオス様」
「ここで吸うのか?」
「ふふっ、違うわよ」
「? じゃあどこに行くんだ?」
「? 寝室に決まってるじゃない」
「そ…そうなのか?」
「そうよ」
と、言う会話をしながら彼女の寝室へと向かった。
寝室ーーそれはリル、ライム、バハムートが同じ部屋で俺とイア、ラファエルが個室なのだ…まぁ、「部屋はあまりに余っているので全員個室で良いのでは?」と思ったがバハムートがどうしてもと言ってきたので、自由にしていいよと言ったのだ。
そして、俺は今イアの寝室の前である。
俺の魔力を感知したのか扉がキィィィイと音を立てて開いた。
イアが「え…そんなのアリ⁉︎」と言いたげに顔をこちらに向けていた。
そして、イアが目的を思い出し……
「血を頂戴くわ」
「あぁ、だが本当に俺ので良いのか?」
「ん? テオス様だから……よ」
「……そう、か」
「じゃあ、いただきます」
そう言って彼女はカプッと首筋に牙を食い込ませていく。
その瞬間、俺の意識は闇へと沈む。
「ふぅ……ありがとう。テオス様」
そう言ってイアは笑った。
だが、テオスの意識はここには無いーーー
テオスの血は特別制ーー
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