100人組手
その日はふいにやってきた。
コウモリの大群が襲ってきたのだ。
コウモリと言っても、大人の木人ほどの体格であり、足の鉤爪は相当なものだ。
シルエットからは、嫌な予感しかしてこない。
もしかして、またあいつか。
総勢100匹はいるだろうか。、黒茶のものがほとんどであった。
中でも中央にやや大きな個体がいる。
凝らしてみると。
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名 ベラス
種族名 吸血鬼
ジョブ ロード
レベル 99
HP 175
MP 325
攻撃力 98
体力 80
魔力 286
素早さ 100
防御力 47
耐性
重力耐性 小
魔法耐性 小
特殊
再生
吸血感染
従属使役
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あーあーいたいた。
ベラスか。
あれからよくなったなー。
再生ってのは、あれだけ圧倒的な負けの後、さらに来るなんて見上げたもんだ。
それなりの準備はしてきたのだとは思うが…。
こちらも基礎から叩き込んできた、力比べといくか。木人族に被害が出ない前に叩き潰せるか。
大きく唸った。
ガァォガァォガァォーーーーーーーーー!
威嚇をしてみる。
ベラスは、こちらを確認すると、100匹でグルグルと俺を囲うように集まってきた。
やはり狙いは俺か。
前後左右から鉤爪による同時攻撃が。上からも二匹きやがった。
龍闘気をまといながら、心を鎮める。
上からの攻撃で前後左右から俺の四肢を拘束するつもりか。
意識を集中し、極力引きつけて対応する。
やはり上からの攻撃が一瞬早い。
上空からの鉤爪の指をを掴み、下に降りて来る力を利用して円回転を加え周りのコウモリを一掃する。
龍闘気をまとった打撃は、一撃でそれぞれを粉砕する。その後は、雪崩式に1個体1個体着実に倒していく。半分手前くらいから、遠距離からの業火や雹弾を魔法だろうか、打ち出して来たが、ここは木の中。
足場は十分にあり、それぞれの近場に移動し、着実に仕留めていく。
ベラスは偉そうに後ろに控えていたが、コウモリ型から人型になり、手にはサーベルを持っていた。
他には、3人の従者が残っていた。
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名 ザキ ヨー バス
種族名 吸血鬼
ジョブ 三銃士
状態 使役
レベル 20
HP 50
MP 50
攻撃力 50
体力 50
魔力 50
素早さ 50
防御力 50
特殊
再生 弱
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ベラスの弟子たちか。
あらため、
威嚇をしながら、ベラスに声をかけてみる。
いきなり大勢で攻めて来るなんて
いったい、どういうことだい。
このままだと、君たちは全滅だよ
一応、丁寧に話しかけてみる。
ベラスは
これだけを殺しておいて、よく言うな。
お前にやられてから、レベルを上げ、眷属を増やし、やってきたが、小鬼の分際でどういう存在なのだ貴様!
我らの威信にかけ、ここでおまえを討ち取り、鬼としてのレベルを上げさせてもらうぞ。
ん。
鬼として、小鬼って言ったな…何か、木人族以外の情報持ってるんだろうか。
友好的には聞けない雰囲気なのが残念だが、この世界のヒントが聞けそうなので、ベラスを含め戦闘不能にしてから聞いてみよう。
前回、あれだけやって生き返ったんだから、あのくらいやれば、何とかなるだろう。
おそらく、相当レベルを上げてきてるんだろうが、負ける気も怖さも感じない。
これなら、いけるだろう。