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感覚ギミック  作者: チル
1/3

Snap decision1/2



私には、誰にも言えない秘密がある。



仲のいい友達はもちろん、親にも



近すぎない友達にも、誰にも話せない。



いっそ言ってしまおうかと思ったことも何度もあるが



万が一、よく思われなかったらーーー


っていう理由よりも



きっと、誰も私の気持ち、考えなど全て理解出来るとは思えなかった。


周りの人に対して不満があるわけでもない



一緒にいる時は本音でぶつかってるし


無理して一緒にいるわけでも


周りの人を隠れ蓑にしているわけでもない



秘密にしている事を除けば


至って普通の関係。


人間誰しも一つや二つ秘密があるのが普通だし、そうなるとむしろ本当に恵まれている。



だけど、この秘密を打ち明けようと決心するまでには至らなかった。


そんなある日



いつも通りに一日が終わり


くたびれた身体を引きずり眠りについたとき



私はついに出逢ってしまった。



夢の中で私は何故か


馬鹿みたいにデカいクジラに


町のど真ん中で襲われ、食べられてしまった



するとその中には


見たこともない様々な生き物達がたくさんいて

まるでサラリーマンかのように

一人一人が忙しそうに動いていた



あるものは地面に何かを書いているような


また別のものは何かを運んでいるような


姿、形も全てバラバラで


あるものはとても禍々しく


またあるものはとても愛らしく


全てが想像すらつかない初めてみる光景が広がっていた。


その中を見渡すと遠くの方に


この空間では、明らかに異質で明らかに見覚えのある顔がこちらを見ていた。


そして、目が合うと同時に


<僕も、君と同じだよ>


という声が頭の中に響いて


目が覚めたーー



目覚ましが鳴り始める前の微かなデジタル音で


思考力が戻ってきた。


鳴り出した役立たずを止めて少し頭を整理する。



夢だよな、



これは明らかな夢だった。


でも、何故か確かめずにはいられなくなった。



私の中の唯一で絶対だった秘密を共有できるかもしれない人なのだ



しかし、時計に目をやるとすぐに現実に引き戻される



とりあえず用意をして今日も仕事に行かなくては。



もしかしたらー


と、期待が少し頭をかすめるも

時計の数字にそれどころでなくなり


バタバタと玄関へ向かう



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