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赤ちゃんワンちゃん

太郎「わ~、すっごくおっきいおめめ。

いないいないばぁ~。じ~っとボクだけをみてるぅ。うふふふふっ。」



………



先生「太郎ちゃんはもうすぐ幼稚園だもんな。少しは算数できないとね。いくよ。美人で優しいママワンちゃんがいました。ママワンちゃんにはチビッコワンちゃんがいます。合わせて何匹?分かるよね?」


太郎「2ひき!」


先生「正解。じゃあ、そこに、若い家庭教師のイケメンワンちゃんがやって来ました。全部合わせて何匹?分かるよね?」


太郎「3びき!」


先生「正解。そのイケメンワンちゃんとママワンちゃんに赤ちゃんワンちゃんが産まれました。全部合わせて何匹?分かるよね?」


太郎「4ひき!」


先生「正解。じゃあ、その4匹の中で、1匹だけ邪魔なワンちゃんがいます。どれでしょう?分かるよね?」


太郎「う~ん…、わかんない…。」


先生「そうか…。じゃあ、ちょっと休憩しよっか。今日は、先生が作った特製ジュースだ。全部飲むんだよ。…分かるよね?」


太郎「う~ん…、ボク、ジュースいらな~い。それから、さっきのもんだいさぁ。じゃまなワンちゃんが1ぴきだけっていったでしょ?ボク、2ひきだとおもうんだ。でも、もし1ぴきだけなら、やっぱり、さいしょは、あかちゃんワンちゃんかなぁ…。…わかるよね?」






























【解説】

ママワンちゃん=太郎の母親

イケメンワンちゃん=先生

赤ちゃんワンちゃん=太郎の母親と先生の子


堂々と子供を産んでいることから、太郎の母親は夫を亡くした後に先生と結ばれたと思われる。太郎はその夫との子。なので、先生の言う『1匹だけ邪魔なワンちゃんがいます』は太郎の事。


しかし、太郎の言い分は異なる。『それから、さっきのもんだいさぁ。じゃまなワンちゃんが1ぴきだけっていったでしょ?ボク、2ひきだとおもうんだ。でも、もし1ぴきだけなら、やっぱり、さいしょは、あかちゃんワンちゃんかなぁ…』ということから、赤ちゃんワンちゃんは邪魔であり、他にいるもう1匹は先生のことである。母親を奪った邪魔者たち。


太郎は最初に『わ~、すっごくおっきいおめめ。いないいないばぁ~。じ~っとボクだけをみてるぅ。うふふふふっ』というやり取りをしているが、これは赤ちゃん(太郎の母親と先生の子)をあやしているところと思われるが、『じ~っとボクだけをみてるぅ』というところから、すでに赤ちゃんは目を見開いて死んでいると思われる。邪魔と感じた太郎が殺したのだろう。


そして、『でも、もし1ぴきだけなら、やっぱり、さいしょは、あかちゃんワンちゃんかなぁ…。…わかるよね?』という言葉から太郎は先生も殺そうとしている。


ただ、先生も『今日は、先生が作った特製ジュースだ。全部飲むんだよ』と怪しいものを差し出している。これにはおそらく変なものが混ぜられており、太郎もそれに気づき、『う~ん…、ボク、ジュースいらな~い』と言っている。


先生は赤ちゃんを殺されたのを知っていてか知らずかわからないが、どちらにしても邪魔者の太郎を排除しようとしている。果たして軍配はどちらに上がるのか…?


ただ、最後の言葉を見る限り、太郎は本性を隠していたように思う。最後の『…わかるよね?』にはちょっとゾッとする。なんだか太郎に勝てる気がしない…。


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