表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乙女ゲームの前後  作者: ゆい
乙女ゲーム前
1/10

00

以前、乙女ゲームに転生するという内容の小説が流行っていた。


前世の記憶を持って転生する役は様々。

主人公、ライバルキャラ、脇役、攻略対象。


そして、そんな幸運に恵まれた人間、とくに主人公になれたものの中には欲を出し、世界の中心は自分だと言わんばかりに、美形に囲まれる幸せな自分を夢見てゲーム知識を生かし男たちを虜にし逆ハーを作ろうとする者もいる。


だが、そういう者たちに告げたい。

乙女ゲームは一対一の純粋な恋愛を楽しむものであり、逆ハーのような不純な関係を楽しむものではない。


また、主人公の少女もまた、心優しい子で、攻略対象に沿うように心のありようを変える子であるため、相手によってその性格に多少の差が生じる。つまり、まったく同一の人間がすべての男の好みに合っているわけでもないのだから、やはり逆ハーにはなりえない。


そもそも、逆ハーをたくらむような女がゲームシナリオの期間を終えた後、彼らの心を繋ぎ止め続けることができると思っているのだろうか。


期間中は、知識通りの言動で相手をひきつけることができるだろうが、それはその女の素ではないのだ。知識の及ばない未来では正解がない。そして、演じるだけの人間に正解を引き当てるだけの人間性はないだろう。


そんなことにも考えが及ばないなら、多少痛い目にあってもらうのもいいかもしれない。


そう結論付けたあたし、他称「情報屋」は早速行動に出たのだった。



せっかくの夢のような人生。


楽しまなきゃ損だろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ