表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

50/50

次は「女神」と(2)

***


首都テールからの列車で日帰りで海水浴に行くのが流行っているが、ザヴォー・ストーンリゾートは高級リゾートとして、その名を馳せ始めていた。社交シーズン幕開けに伴い、ヨーロッパ中の社交界で話題になり、豪華寝台列車で行く旅も含めて、大変な人気を博し始めていた。



あの日、アリス・ブレンジャーとジャックと私とアルベルト王太子は寝台列車の旅でザヴォー・ストーンに向かい、無事に着いた。本物魔力を首都テールの王立魔術博物館に戻す呪文を発動し、偽の魔術の製造施設も全て破壊した。


関係者は全て逮捕された。私たちは、小さな漁村に造られた豪華ホテルに泊まった。それで私はリゾート買い上げを決めた。投資すると決めたのだ。




今、ウェディングドレスの試着から帰宅した私は、アルベルト王太子と結婚式の招待客リストを見ていた。シャーロットにはお使いを頼んでいて、近くにはいなかった。


彼女はつい先程ウェディングドレス姿の私と自分の写真を撮ってもらって有頂天になっていたようで、喜びいさんでお使いに駆けて行っていた。



「あの日の行き先はザックリードハルトで開催される会合でしたが、もう参加されないのですか?」

「参加するつもりだ。既に予定は組まれているし、ディアーナとルイ皇太子に招待されたから。君も俺の花嫁として紹介したい」


――私の心臓が飛び上がった。

――あれほど氷の貴公子が好きだった、あの元婚約者の方に会うの……?


「いえ……それは……その……ご遠慮したいですわ」

「なぜ?」

「あなたが、ディアーナ様とお会いしたいというなら止めませんが」

「違うよ。君を紹介したいんだ」


――愛する人が大好きだった人に会う……?

――でも、アリスの話では、あの時クリスが監獄から出るのを食い止めてくれていたのはブランドン公爵令嬢だったはずで……。


――お誘いいただいたのに、お断りするなんて失礼かしら?


「俺が好きなのはフローラだけだ。愛しているのはフローラだけだ。フローラしか目に入らない。君を一生守りたいし、一生一緒にいたいんだ」



氷の貴公子は脅威の美貌で私を見つめた。私の心臓はドキドキと音が漏れ出るほど高鳴り始めた。

「結婚式まで君がダメだと言うから、俺は耐えている……それは君がとても大事だからなんだ。愛しているんだ」


私は息も絶え絶えになるほどの胸の高まりの中、一言絞り出した。

「浮気しないでね。あなた」


氷の貴公子の胸に飛び込んで私から熱烈なキスをした。


ブルーの瞳は煌めき、驚いて私を抱きしめて、キスに答えてくれた。


顔を上げた私は氷の貴公子に囁いた。

 

「私も……ディアーナ様にお会いするわ……一緒に行くわ。」


「あぁ、行こう。俺は浮気は一生しないと誓う」

 

 

私はこの春「女神」様に会う。

結婚を誓った氷の貴公子の元婚約者だ。


彼は浮気をしないと言ってくれている。

――浮気しないでね。愛する人。


私は再び抱き寄せられて、熱い口づけをされた。

私たちの出会いと愛は奇跡だったのかもしれないが、必然だったようにも思う。



今世の私は、今最高に幸せだ。







  完





お読みいただきまして、本当にありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
わざわざ教えていただきありがとうございます♥早速読みに来ちゃいました。 アルベルトもちゃんと結婚できて良かった⸜(*´ᗜ`*)⸝ ザマァも見れてスッキリしました(笑)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ