子孫に会ったⅡ
俺の子孫のソフィアは、良く訪ねて来る様になった。
学園に入学すると来れないからと、
まだ一年近くあるはずだ・・・
どれだけ此処に来るつもりだろう・・・
学園都市の屋敷は今は使われておらず、
孤児達は元宿屋の方を寮としているらしい。
うん、寂しいよな・・・
で、魔法に勉学、武術に料理を教えている。
寂しいので新たに見つけて来たテラー達とも仲良しで、欲しそうにしている。
もう、帰らず、ここで寝起きしているのだよ・・・
追い返すのも違う気がするし、まあ良いけれど・・・
名前が同じなので、フィアと呼ぶことにした、俺はソフィらしい。
「フィア、帰らなくて良いのか?」
「はい、ソフィ様、ここに居るのは伝えています。
大丈夫です」
「なら良いけれど・・・」
「ご迷惑ですか?」
泣き顔をされた・・・
俺の攻略本など無いよな・・・
「別に良いけれど・・・」
「出来ればお屋敷に帰って来て欲しいですが・・・」
「うん、俺はお前達が俺の存在を受け入れているのに驚いているんだよ。
普通信じないだろ?」
「そうですね・・・
大公家と王家の秘密事項ですし、後、東の公爵家も信じていますよ?」
「スコットか・・・
優しい子だったよな・・・」
「男なのに、ソフィ様にそっくりだったらしいですね」
「うん、俺の血が強いんだろうな・・・
みんな似てたよ」
「それで、話は変わりますがお願いが有りまして・・・」
「うん?なんだ?」
「はい、冒険者登録をして、ダンジョンを経験したいのですが・・・
駄目ですか?」
「俺に付いてこいと?」
「はい、冒険者にお願いするのも、領軍の方にお願いするのも・・・」
「違うと?
フィアは一人娘だろ?
危ない事はしない方が良いぞ?」
「はい、両親にも言われて・・・」
「で、俺に?」
「はい、剣聖で、今でも国の名誉将軍でおられる、
ソフィ様にお願い出来ないかと・・・」
「まて、まだそんなの有効なのかよ・・・」
「はい、有効らしいですよ、将軍の地位は永久で、軍も動かせるらしいです」
キラキラの目で言われてもな・・・
アンヌなら、やりそうだけれど、マリアに入れ知恵したか・・・
「まあ、もう表に出る気は無いけどな・・・
可笑しいだろ?
昔居たと言う人間が出て来れば、可笑しいだろ?」
「そこは、王家に言ってくださいよ・・・」
「うん、ごめん」
「ダンジョンに連れて行ってくれますか?」
「良いけれど、俺が行くと普通では無いぞ?
死ぬ覚悟も要るぞ?」
「そんなにですか?」
うん、キラキラと目が輝いている・・・
誰に似たのか・・・
連れて来たよ、まずは冒険者ギルドで登録なのだけれど、
うん、俺のカードも見せろと?
良いけれど・・・
はい、二人共奥に連れて行かれました。
今のギルドマスターが出て来たよ・・・
「このカードは何処で?」
「俺のだけど?
何年経っても使えると聞いたが?」
「はい、預金がありますから、身内の方だと証明できましたら大丈夫です」
「短剣で良いよな?」
「はい、大公家の紋章入りのをお願いしますよ」
出したけれども・・・
「ソフィ様、今紋章が少し違うのですよ・・・
少し豪華になりました」
「本当か?」
「はい、これです」
と見せてくれる。
「マスター、この方は間違いなく大公家の人です。
この古い紋章は言えばこの方の証ですよ、認めないと言うのであれば、
大公家はギルドの敵になります」
おい、脅すのかよ・・・
本当に誰に似たんだよ・・・
「いえ、もう一つだけ良いですか?
Sクラスの薬草はお持ちで?」
「有るけど・・・
欲しいのかよ・・・」
「はい、このカードをお持ちになる方には必ずお聞きするように代々受け継いでいます」
出してあげたよ・・・
もうね、在庫が俺も少なくなった・・・
確か冒険者予備校を作ったはずだと、聞いたら、
Sクラスの所に行ける者が居ないらしい・・・
そうでしたか・・・
がんばれ
俺のダンジョンの町の家に行く。
ここで準備を整える。
「ソフィ様、この家は?」
「うん?俺の家だぞ、
たまにドワーフに手入れを頼んで居るんだけどな」
「余り痛んでない様で驚きましたが、ドワーフに頼んで居たのですね」
「うん、服の大きさは俺のサイズそのままだな・・・」
「これを着るのですか?」
「うん、黒い方が良いのだよ、ランタンは腰に下げるけれど、
光で明るい色だと光るからな・・・」
「そう言うのも有るのですね、武器はショートスピアですか?」
「うん、長いと狭い所は無理だし、俺達の体格なら、手が短いだろ?
だから、少しでも長いのが良いんだよ」
「成程ですね・・・
ごはんは?」
「ご飯か?
基本干し肉と乾パンだな、暖かいのは匂いで魔物をおびき寄せるからな」
「基本で無いのは?」
「うん?
俺と一緒の時かな、堅い休憩所を作るから、襲われる事も無い。
だから、普通に煮炊きするぞ。
でも、今日は日帰りだ。
干し肉と乾パンな」
「分かりました・・・」
「残念そうな顔をしているが駄目だぞ」
「はい・・・」
「水筒持ったな?ハンカチは?テッシュ持ったか?
忘れ物ないな?
行くぞ」
と、やって来たダンジョン、うんコアめ・・・
入るなり全開で襲ってきやがる・・・
「ソフィ様、これがダンジョンの入り口付近なのですか?」
「こっちを見るな!
相手を見ろ!
俺が居るからだ!
ダンジョンの攻撃が強くなる」
「本当ですか!」
「うん、手を動かせ!」
何とか落ち着いた・・・
うん、久々にコアが起きて来て、文句を言っている・・・
「猫ちゃんですか、可愛いですね・・・」
「うん、寝てばかりだけどな・・・
よし、引き上げるぞ」
うん、コアに噛みつかれたよ・・・
入学近くまで、フィアは俺の拠点で暮らした。
入学後、来なくなった・・・
心配だけど、見に行くと又、ここから引っ張り出されそうだ・・・
暇に任せて、浮かぶ城も作った。
その他も色々と作ったよ。
城に池を作り、水を作る装置も作った。排水の浄化システム、
電球が出来たので、発電システム、
これは風力発電なので、高度を上げ、風が程よく吹く高さにした。
気温が低いので、北の作物が植えれるよな・・・
はい、拡張してかなり広い田畑にしたし、防風林で松も植えた。
魔法が有るから、防衛システムも居るだろうと、ゴーレム飛行隊も作った。
震電Ⅱの量産だよ、なので飛行場も建設、
また面積が増えた・・・
牧場も作るか・・・
堆肥や肥料も作れるし、
うん、空島の面積が又増えた・・・
アニーが居たら
暇様と嫌味言われそうだ・・・
二話で完結です。