表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拝啓、高木様  作者: dede
21/45

あなたが世界を滅ぼしたくなる程大事な人は誰ですか?


俺が魔王だ。


「反論は?」

「いーや、ないね。するだけの材料がない。でも符号はしてるからなぁ」

「そうか」

残念だ、と零すと目をぎゅっとつむって数回苛立たしげに指先でテーブルを叩くと切り出した。

「お前が今回の魔王だとして話を進める。違ってたら今の世代に頑張って貰うだけの話だからな。で、だ。結論から言うとしばらくお前はここにいろ」

「ここに?」

「ああ、正直お前が勇者と聖女に会ったら何が起きるか分からん。だから絶対に会わないようにしたい。

幸い、勇者と聖女はもうじき旅立つことが決まってるからな、むしろ王都にいた方が安全だ。

旅立つまでは冒険者の依頼も受けるなよ?聖女のタカネ・ワイルドがノートと面識があるらしいのが心配だが、まあ、部屋から出なければ会うこともないだろう。

今思うとお前が学園に通わなくて本当に良かったよ」

そう最後は和ませるように朗らかに笑った。

「そうだな。うん、わかった」

「ああ、あと、これも確認したかったんだ。お前、誰が迫害されたらキレそうだ?」

「なんでそんな事を聞く?」

「お前が魔王になるってことは、お前が世界と敵対するってことだ。お前今そんなこと思ってるか?」

「うんにゃ?」

「つまりそうなるキッカケがあるってことだ」

「うーん、まずお前とお前の嫁さん」

「まず俺なのか?」

「根無し草なめんなよ?知り合い少ないんだよ」

だいたい死んじまってるし。

「あとは……シミュル家の人々と受付のミルチェさんは気に入ってるけど、世界を滅ぼしたいって思えるかと言われるとちと分かんないや」

「そうか」

本当はこれにタカネが入るけど、これは内緒。

「あ、当たり前すぎて抜けてた。最優先でミドリ達だ。あの子たちに何かあったら確かにヤバイ」

「ああ、なるほど。間違いないな。わかった、その辺に働きかけようとしてる動きがないか、重点的に調べてみる」

そう言って席を立って部屋を出ていこうとする。

「まあ、勇者と聖女が旅立つまでの辛抱だ。それまでは大人しくしてろよ?じゃ、夜分にすまなかったな」

「いーや、私の事を思ってだろ?ティーリスは昔から優しかったものな。うん、ティーリスのそういうトコ好きだよ。お前も気を付けて帰れよ」

と、ティーリスはドアノブに掛けようとした手をピタリと止めた。


「あぁ?今、なんつった!?」


振り向いたティーリスは鬼の形相をしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ