転生したっぽい
どうやら俺は転生したらしい。
そう認識するまでに産まれてから時間がかかる事は無かった。
自分の体が赤ん坊になっていると気付いた時にはもう母も父も区別が着いた。
母も父も金髪で目の色が青いのだから驚いた。過去に自分の目で直接見た記憶はあまりなかったから。そして何よりこの転生した、という認識が確信に変わったのは目の前で見た魔法だった。
親が洗濯を寝床の中から見ていたら何も無いところから水を生み出しているのだから驚いた。それはもう大声で泣き叫ぶほどに驚いた。
その時はもう夕方に近づいていたらしく、ぐずったと思われて直ぐに来て、寝るまで隣に居てくれたから良かったが、起きた後にまた魔法が目の前で起こったという事実を認めなければならなかった。
ここは俺が元いた世界では無い、というのは薄々気づいては居たし、過去の断片的な記憶から前にいた世界よりも発展していないとは思ってはいた。
ただ魔法が使えるとなると話は変わってくる。あの笑っていたナニカが言っていたことが真実になるからだ。
あいつが言うにはこの世界では魔法学というのが発展しているらしい。
そんな風にうんうんと考え込んでいるとまだ身体が幼いからか熱を出した。
「○○○○○○?○○○○○○○。」
「○○○○!○○○○○○○○、○○○○○○○。」
親の言っていることはよく分からなかったが、自分ことを心配してくれているのは覗き込んでくる悲痛な表情でよく伝わってきた。
いくつか月が過ぎた。
こうして寝床の中で親の話を聞いているだけで、言葉が分かるようになってきた。寝ている間にはナニカが俺に与えたらしいこの世界に関する知識を読み解く事が出来た。
内容としては
・自分が今いるのは大陸から様々な要因によって離れて居る島である。
・この世界では国ごとに別れて魔法学が発展している。
・かつて封印された存在が大陸にある。
・魔力の訓練方法について
の四種類だけだった。
上の三つは正直言って今の時点ではよく分からない上に知ったとしてもどうしようもないが、一番下は参考になった。曰く魔力を鍛えるためには自分の中にある魔力を自在に操り、消費させることが重要らしい。
というわけで実行した。
2日は寝込んだ。
親には心配されるし頭はぐわんぐわんするしで酷い目にあった。
そもそも魔力を認識出来ているのかどうかも分からないままだったから、寝込んだのも違う理由だったのかもしれない。




