プロローグ
「……起き……ろ」
「起きろ!」
あれ……ここは…?
「ここは神の領域、いわゆる天国と呼ばれる場所だ。」
天国…?
言われてみれば、確かに現世では見ることの出来ない景色が広がっている。白い彫刻で出来た柱が天蓋から俺達の居る空間を支えているし、少し外に目を向ければ宙に浮かぶ大量の泡の中に星や太陽の様なものが煌めいては消えていくのが見える。
「そうだ、天国だよ。」
俺…死んだのか…?
「うん、死んだよ。ちょっとした俺のミスでね。」
「だから今から新しい人生を君には過ごしてもらう。ただ君がいた世界とは違う場所になるけど。」
「今から君が行く世界は魔法学が発展してる世界、君の好きなように生きていいからね」
目の前のナニカは俺が疑問を持つ暇もなくそう捲したてる。
え? ミスってなんだよ? 魔法学って?
「うんうん、びっくりするよね。でもこれはもう決定事項なんだ。」
え?え?
「急な話になって悪いね。もちろん、君にはちょっとしたプレゼントをあげるよ。」
「ほら、この光が見えるだろう?これを君に授けるからさ。」
そう言ったかと思う目の前にいるナニカは俺に向けて光を押し込んで来た。
それは蛍光ペンで描かれたような極彩色の光だった。
ぐあぁぁっ!
「それには今から行く世界で使える知識と魔力が埋め込んであるから、後は自力で何とかしてねー。」
俺は光に押し潰されそうになりながら痛みに耐えきれずに気絶する中で目の前のナニカが笑いながらそう言うのを聞いた。




