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詩など(象徴詩)

こどもという名の悪魔

作者: 檸檬 絵郎


 背の高い人が赤ん坊を見せてきてこれが悪魔だと言った。

 何かあると悪魔がささやきそそのかすのだと言った。

 その人は背が高いので神様みたいだと思った。


 悪魔がささやいたとき、わたしは思わず泣き出しそうになった。

 その人はやさしく言った。大丈夫、大人になるよ、と。

 その人は大人だと思った。


 だれかがそそのかされたとき、わたしはその人の言葉を想った。

 大丈夫、大人になるよ。

 そのときわたしは大人だと思った。


 わたしが大人の年齢になったとき。

 背の低いこどもたちがじゃれるのを見ていたが、そこに悪魔は見えなかった。

 かつて神様と思ったその人は、大事そうに、木彫りの赤ん坊をかかえていた。





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