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優しい

「エマお嬢様の好きなもの?

そうですね~、クッキーやチョコの様な甘い物の他に苺や葡萄などの果物とか昔から好んで食べてますね」


「エマお嬢様の好みですか?

アッサムのミルクティーなど良く飲まれてますね」


「エマお嬢様の好きな物……。

逆にトマトは嫌いですけどね」


 


「そうなのね、ありがとうございます」


 あれから何人かにエマの好みを訊いて回り、大体エマの好きな物が分かってきた。


 もう一度自室に戻ってもう一度どんなブレスレットが良いかを考えてみる。


「うーん、ネズミにチューリップに赤や黒に甘い物に果物……ここら辺からどうブレスレットを作ろうかしら?」


 しかし聞きすぎたせいか情報がごちゃごちゃして今度は上手く纏められない。


「はぁ、自分の作りたい物ならパッとイメージが出来るんだけど、人の物って考えると難しいわね」


 色々と悩み過ぎて頭がぐるぐるしてくる。


 私は机にそのまま突っ伏した。


「人へのプレゼントって苦労するんだな……」


 みんなもこうやって色々頭を悩ませたりするのだろうか?


 それとも私が考え過ぎなだけだろうか?


 私はガバッと起き上がる。


「よし! 悩んでも仕方ない!

まずは手を動かそう。取り敢えず色々と試しながら作っていこう」


 こうしてオリヴィアはブレスレット作りを始めた。




 一方エマはというと、こちらも案の定苦戦していた。



「あ~ん、もうどうやったら紐を千切らずに済むのかしら?

今回は自分から言い出した上にオリヴィアちゃんの手も借りれないし……」


 それに、オリヴィアちゃんはどういうブレスレットにすると喜ぶかしら?


「オリヴィアちゃんと言えば猫が好きで、それから手芸が上手くて、読書が好きで、後お花なんかもたまに眺めているし、後割と甘いものが好きなのよね」


 オリヴィアと違いエマはぽんぽんとオリヴィアの好きな物を思い浮かべる事が出来た。


「うーん、作りたい物は頭に思い描けるんだけど、それをどう再現すればいいのかしら、難しいわ!」


 エマは主に技術面で苦労していたのだった。


「エマお嬢様、失礼します」


 そんな中、メイドの1人がエマの元を訪れていた。


「そろそろお昼の時間でございます……。

あら? 何か作られるのですか?」


「あ、シャーロット、実はオリヴィアちゃんに手作りのブレスレットを作ろうと思ってるのだけれど、中々思う様に出来なくて」


「オリヴィアお嬢様にですか?

もしかしてプレゼント交換ですか?」


 メイドに尋ねられてエマは驚く。


「ええ、そうよ。良くわかったわね」


「実は先程オリヴィアお嬢様にエマお嬢様の好みを訊かれまして。

恐らくどんなプレゼントがいいか悩んでいたんですね」


「え?」


 それを聞いてエマの顔がみるみると赤くなる。


「わ、私のプレゼントの為にオリヴィアちゃんが私の好みを訊いていただなんて……♡

オリヴィアちゃん私の為にそこまで頑張ってくれるなんて!


こうしちゃいられないわ! 私もオリヴィアちゃんの為に最高傑作を作り出さなくては!!」


「やる気に満ち溢れている所申し訳ありませんが、先にお昼ですよ」

 

 メイドに言われエマはニヤニヤしながらお昼を食べに向かう。


 広間へ向かう途中ばったりオリヴィアと出会った。


「オリヴィアちゃん!

私の為に……」


 好みを調べてくれていて嬉しい! と言おうとするも、もしかしてオリヴィアちゃんはサプライズのつもりで秘密裏に聞き込みしていただけでは? と思い咄嗟にエマは口籠る。


「……何よ?」


「あ、いや、私頑張るわ!

頑張ってオリヴィアちゃんが喜ぶ物絶対作るからね!」


「はあ……」


 オリヴィアは急にどうしたんだろう? と思うもエマはいつもこんな調子だしいいやとスルーする事にした。


「ところで今日のおやつチョコケーキなんだって」


「え? オリヴィアちゃん何でそんな事知ってるの?」


「さっきメアリーが教えてくれた」


「……オリヴィアちゃんって割と誰とでも仲良くなるわよね?」


 ちょっと妬けちゃうな、とエマは内心思う。


「は? 別に他愛無い会話しただけで仲良くなんてないわよ」


 それを聞いてエマは少し切ない表情をした。


(オリヴィアちゃんは優しいのよね。本人は否定しているけど。


ただ、誰にでも優しいから心配になるのよね……)



 本当は、誰にでも優しいから、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()って。



「エマ?」


 ハッと私は我に返る。


 考え事していたあまりに足が止まっていたのだ。


 私の数歩先でオリヴィアちゃんは不思議そうに私の事を見つめている。


「あ……。

オリヴィアちゃんに私がブレスレットをあげた時どれだけ喜ばれるかつい想像していたわ!」


 エマはそうニコニコしながら答える。


「あっそう。

相変わらず変な妄想してんのね」


「な、変な妄想とは何よ!

絶対現実にするんだから!」


「はいはい。期待せずに待ってるわよ」


「もう! 相変わらずつれないんだから!

でもそこがいい!」


 そんな会話をしながらも2人は広間の方へと歩いていった。

 プレゼント選びって大体苦戦します。


 読んで下さりありがとうございます。


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