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是非お茶でもご一緒に

 私、オリヴィア・ハワードは、困っていた。


「もう来たのね……」


 最近、ルイスからの手紙の返事がやけに早い。

 ノアと付き合ってると公言しているが、その効果は薄そうだ。


 というか多分ルイスは信じていないのだろう。


「まさか、アデック王子がバラしてたり?」


 うーん、とオリヴィアは考える。

 ルイスはこの前のハロウィンの時アデック王子にタメ口だったし、やはり親しい仲なのだろう。


 アデック王子は何だか軽そうで、いまいち信頼が出来ない。


「まあ手紙を読んでみますか」


 私はそうルイスから送られてきた手紙を開く。

 相変わらず高級そうな手紙だな、と感心する。


「愛しのオリヴィア様へ


こうしてお手紙でやりとりするのも楽しいですが、俺はもっとオリヴィア様と仲良くなりたいです。


ノア君と付き合ってると言っても、()()()()()ならたまに会っても構いませんよね?


もしオリヴィア様がよろしければ、是非今度一緒にお茶でもしたいです」



「うーん……」


 とうとう直接的に誘ってきたか。


 しかし文面でまだノアと付き合ってると書いているなら、アデック王子はバラしてはいないのか?


 いや、敢えて分かってる上で書いているのか?


 どちらにしろ、私はルイスと付き合うつもりはないのだし、律儀に行く必要も無いだろう。


「ん? まだ手紙に続きがある……」


「PS 今週アデック王子が出張で居ない為、うちで猫を預かっています。

良かったら見に来ませんか?」


「……ふー

アデック王子の仕業ね」


 全く舐めて貰っては困る。


 確かに私は猫が好きよ。ええ。その自覚はあるわ。


 だからといって毎回毎回猫に釣られる様な単純な奴だと思っているのでしょうね。

 しかし今回の私はそんなに甘くないわ!

 ここは心を鬼にして断るのよ!


 そうオリヴィアは返事を書こうとするも、手紙にまだ続きがある為読み進める。


「この猫達、人見知りが激しくて俺には懐いてくれませんが、どうやらオリヴィア様には懐いているという事なので、猫達を安心させる為にも是非来て欲しいです。


ルイス」


「……」


 そしてオリヴィアは無言のまま手紙の返事を書いた。





 そして後日、オリヴィアはハンネル家へと来ていた。


 私は別に今日ルイスと楽しくお茶をしに来た訳じゃない。


 あくまで猫達を安心させるという目的の為よ!


 そう、あくまでも()()()

 と、オリヴィアは自分に言い聞かせていた。


「やあ、オリヴィア様! お待ちしてました!」

「え、ええ。ご機嫌よう」

 

 ルイスは嬉しそうに笑いかけてくる。

 やはり来ない方が良かったのでは? 

 と、罪悪感が出て来た。


 因みに今日は他の兄弟にバレたら絶対に反対されるのでお忍びで来ている。


「ささ、どうぞ此方へ」


 私は執事とその隣を歩くルイスに案内されて屋敷へ入る。


 ハンネル家に来るのはシーラの誕生日以来なので2度目なのだが、やはり屋敷の広さに驚く。


 私が案内された席に座ると、メイドがお茶を淹れてくれた。


「今日はカモミールティーをご用意致しました」

「あ、ありがとうございます」


 ルイスは私の正面の席へと座った。


 机の上には色とりどりのスイーツも並んでいる。


「甘い物はお好きでしたよね?」

「え? まあそれなりには」


 私はそれより早く猫を見たい。


 いや、決して私が癒やされたい訳ではなく、あくまで猫を助ける為としてだけど!

 そうオリヴィアは脳内で考える。


「本日はお越し頂きありがとう。

断られると思っていたけれど、嬉しいよ」

「え、あ、そうですね」


 いけないいけない、猫の事を考える余りほとんどルイスの話を聞いていなかった。


 一応王子と親しい方で結構な権力者なのだから、気を付けないと!

 そうオリヴィアは気を引き締める。


「まあ、そんなに緊張しなくても大丈夫、まずは少しお話ししよう」

「あー、はい」


 お話ししようと言われても、私は特に話す事が無いんだけどな、と少しオリヴィアは困惑する。


「しかしオリヴィア様は、昔会った時から変わらずにお美しい。

こんな形で再会出来たのは本当に嬉しいよ」

「そうですね、私もまさかまた会えるなんて思ってもいませんでした」


 取り敢えず当たり障りない返事で切り抜ければ良いかとオリヴィアは考えた。


「ふふ、今でも俺は思い出すよ。

君が俺を助けてくれた事を」

「ええ、そう……ん?」


 私が、助けた?

 はて? とオリヴィアは悩む。


 確かに私はあの少年に助けられこそしたが、助けた覚えは無い。


「えっと、助けられたのは私ですよね?」

「まあ、確かに俺もオリヴィア様を助けたと言えば助けた事になるかもしれないが、大したことなんてしていない、ただ……」



「転んで足を擦りむいた君を手当てした位で」


「……え?」

「ん?」


 どういう事だとオリヴィアは思考を巡らせる。

 転んだ? 足を擦りむいた?

 私が逆に助けた?


 少し考えた末、オリヴィアは唐突に思い出した。



「……あっ!

あの綺麗なハンカチくれた少年!」


「ああ、確かに血を塞ぐ為にってハンカチをあげたね」


 そうだ、思い出した。



 あれは私が誘拐されるよりちょっと前の事だ。


 そうオリヴィアはゆっくりと過去を思い出す。

 私も猫飼いたい。

 実際猫はストレスに弱いので、旅行などの際は人の家に預けるよりは出来れば自分の家で誰かに見て貰った方が猫にとって良いそうです。


 読んで下さりありがとうございます。


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