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昔の2人

 俺、ルーカス・ハワードは昔から女性が苦手だった。


 とは言っても、苦手になったのには理由がある。


 俺が物心ついた時には、俺の側には女の子が集まって来る様になった。


 そんなある日、俺はその女の子のうちの1人に何故俺の所に来るのかと尋ねてみたら、こう答えが返ってきたのだ。


「お母さんに、ルーカス君と仲良くしなさいって言われたの」


 また別の女の子からはこう言われた。


「ルーカス君ってカッコいいけど、お話はつまんないね」


 それ以来、俺は少しずつ女の子から距離を置く様になった。


 そんな時、許嫁としてシーラと出会った。


 俺は内心面倒だと思いつつも、シーラという許嫁がいる事によって前より寄ってくる女の子は減った。


 それは俺にとってありがたいことだった。


 しかし、シーラの気持ちを俺は知らない。


 まだ数回しか会ったことがなく、会話も殆どしたことがなかったからだ。


 だから、俺はシーラに尋ねてみた。


「シーラ様は俺の許嫁でいいのですか?

他に好きな人とかいないのでしょうか?」


 するとシーラは笑いながら答えた。


「私、特に男性に興味がないんです。

ルーカス様が婚約者になったお陰で他の男性も近寄らなくなったしありがたいですわ」


 それを聞いて、ルーカスはシーラも俺と同じなんだとホッとした。


「ありがとうございますシーラ様。

貴女が許嫁で良かったです」


 そうルーカスはニコリと微笑んだ。


 それを見たシーラはポッと顔が赤くなる。


「私、貴方の事を好きになりそう……」


 シーラはそうルーカスに伝えた。


「?

俺も、シーラ様とは気が合いそうです」


 ルーカスはシーラの好きをただの"友達として仲良くなりたい"という意味で捉えた。


 しかし、シーラにとって、ルーカスのこの返事を"両想い"と捉えていたのだ。


 それからと言うもの、シーラはことごとくルーカスの後を追いかける様になった。


 前まで素っ気なかったシーラが変わったことにルーカスも驚いたのだが、すぐ様許嫁だから多少仲良くした方がいいのかと解釈し、シーラに付き合う様になった。


 そうして2人の気持ちがすれ違ったまま、シーラの10歳の誕生会で事件は起きた。


 その日もシーラは相変わらずルーカスにくっついていた。


 しかし、ルーカスとしては丁度思春期に入った頃で、女の子と一緒にいるのが何だか気恥ずかしく感じていたのだ。


 それはシーラに対しても例外なく、である。


「ルーカス様!

プレゼント毎年ありがとうございます!」


「あ、ああ、どうも」


 ルーカスから渡されたプレゼントをシーラは物凄く喜んでいた。


「ところでルーカス様、プレゼントの他に、もう1つお願いがあるのですが……」


 モジモジと顔を赤らめながら、シーラはそう言った。


「何ですか?」


 そうルーカスは手短にお願いを聞く。

 ルーカスとしては、早くシーラから解放されたいなとすら思っていたのだ。


「その、キス、してみたいです」


「え?」


 シーラの突拍子もないお願いにルーカスは困惑する。


「キスって、好きな人同士がするものでしょう?」


 ルーカスはそう不思議そうな顔でシーラに問いかける。


「え? だって、ルーカス様と私は付き合ってますよね?」


「え? 許嫁としてって事ですか?」


「え?」


「え?」


 ここで2人はお互い顔を見合わせた。


「だって、私ルーカス様に告白したじゃないですか!」


「え? 告白?」


 何の事だか分かっていないという顔をするルーカスを見て、シーラは遂に泣き出してしまった。


「うぅっ、ルーカス様は私の事が好きじゃなかったって事ですか?」


 ルーカスは突然のことに動揺する。


「ごめんなさい、シーラ様はてっきり許嫁だから仲良くしてくれているのかと思ってました」


「なら、今告白します!

私はルーカス様が好きです!」


 目を腫らしながらもシーラは堂々とルーカスに告白する。


「えっと、急にそう言われても、俺……」


 しかし、ルーカスは依然困惑しており、返事をすぐに返す事が出来ない。


「ルーカス様、私はルーカス様がいつか私のことを好きになることを待ってます」


 そう言い切ってシーラはルーカスの元を去っていった。


 ルーカスは突然の出来事にその場に立ち尽くす事しか出来なかった。


「シーラ様も俺と同じ気持ちだと思っていたのに……」


 一方、シーラは自室に戻り鏡の前で涙を拭った。


「ルーカス様は絶対私を好きになってくれるはず……」


 シーラは鏡に写る自分の顔に手を当てながらそっと呟いた。


 それからというもの、シーラは更にルーカスへと猛アピールする様になった。


 一方、シーラの気持ちを知ったルーカスは、このままの関係ではいけないと、何度か婚約破棄を考えていた。


「はぁ……」


 そして現在、ルーカスはシーラと婚約破棄をしたのだが。


 その実、シーラには悪いことをしたとは思っている。

 言うならば、完全に自分の落ち度だ。


 だからと言って、今俺はオリヴィア様が好きだという状態で、彼女の求愛を受け取る事は出来ない。


「俺はどうした方がいいのだろうか……」


 そう悩みながらも、無常にも時は過ぎ、とうとうシーラの誕生会の日がやってきた。

 ルーカスとシーラは割と似たもの同士です。


 読んで下さりありがとうございます。


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