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砂の焔  作者: 南雲司
13/18

風雲

砂漠を離れます

[雛]

 フィルタリングされてしまったが、リュウコのアクセスは、まるで無駄と言う分けでも無かった。神樹=プロシージャに、砂漠の結節点からのリクエストとして拾われ、託宣の形でシャオに示されたからである。


「でも変じゃないか?リュウコは砂漠のプロシージャなんだろ?自分を砂漠に送れってリクエスト出すか?」

 では、雛とは、雛鳥とは何の比喩だ。

 リュウコがサルーを鼻先でグイグイ押す。

「なに?え?俺?」

 ポンと手を打つシャオ。

「雛はサルー」

「まじで?」


[待っている者達]

 騎士団母艦の艦長は忸怩たる思いで、交渉の帰結を待っていた。功名に逸って命令を無視とは言わないまでも、裁量の分を越えてしまった。空軍元帥を狙い撃つ等有っては為らない事だ。降格も有るだろう、覚悟は決まった。折角大隊長に成れたのに短い春だった。


 後の話のなるが、空軍からの咎め立てはなく、処分は軽いもので済んだ。


 空軍府は、シャオの帰りを待っている。なぜ元帥であるサルーでなくてシャオかと言うと、サルーは居なくても困らないがシャオは居ないと色々と仕事に為らない。


 例えば、砂漠へ派遣した演習艦隊との連絡が取れなくなった。シャオの検索網なしでは連絡のしようが無いのだ。

 真空魔石も何とか設計作成できる技官も増えては来たが、シャオの監修無しでは危なくて使えない。

 皮肉な事に、シャオが最も力を入れている兵学校は、シャオ無しでも順調に回っている。


[皮算用]

 カモートス水軍元帥は主席参謀からの作戦書に眼を通し、署名をした。これで空軍とはハッキリと敵となった。作戦の概要はこうだ。帰投する空軍演習艦隊を捕捉し最低でも一隻を拿捕、残りを撃沈する。

 次におっとり刀で駆けつける筈のサルーを駐屯地で暗殺するか、海上で撃墜する。


 撃沈については問題ない。空軍の母艦は発着艦時に停止しなければならない。そこを狙い撃てば、簡単に沈む。停止を嫌えば、数の餌食だ。援護機を失い袋叩きに会って、やはり沈む。

 問題は拿捕だが、二隻沈めた時点で降伏勧告を出せば可能だろう。此方は母艦二隻搭載四十八機だ。空軍機全機の発艦を許しても負ける筈がない。


[テキパキ]

 ウダウダと話している間にサルーはダンジョンマスターにされていた様で、いきなり結節点の様子が把握できた。


「これ、まじヤバくないか?」

 サルーの呟きにシャオと二個のコア、少し遅れてリュウコがリンクを繋げてきた。

 虎治はマリーとツノウサの遊び相手に為っている。適材適所だ。


「クヮーックェックェッ」

「リュウコさんもヤバイと言ってますね」

「情報子が異常に減っています、というより現在進行形」

「早急に対策しないと危険」

 ダンジョンの外でたむろしている翼竜達を送還する事で衆儀しゅぎは一致した。

「クゥー…」リュウコは寂しそうだ。


「魔素も、危険域にちかいですね」コア()

「私の方からDPを分解して補充しておきます」コア(木目)

「防衛とか支障有りそうだな」

「コアを一個残して人形を呼び出せる様にしましょう」

 経費は虎治持ち。

「森からは丸太乗りを何人か輪番で回す」

 経費は神樹。

「転移門の負担大きくないか?」

「森で肩代わりするから問題ない」


「ではサルー様、頑張ってくださいね」

「リンクが安定するまで此処から出られませんので」

「それ、聞いてない」

 転移門を繋ぎっぱなしにして、職務には支障無い様にして貰える事になった。シャオは通い妻だ。


[動き]

 シャオが森に帰還すると長から伝言があった。

 参謀長が至急の話があると言う。

 しまった、あまり多いと混乱するので

 長とのリンクは回線を閉じていた。

 シャオは遠話缶を取った。


「水軍が動きました、シャオ様。南です」

 南と言えば、新領地、キオト領、そして砂漠。

「演習艦隊?」

「恐らく、それと司令は帰ってますか?」

「ダンジョンに籠っている。当分帰れない」

 それは都合か良いとカヌーベ参謀長、

 水軍はサルーを引きずり出すのが目的だろうと告げる。


「艦隊への連絡をお願いします」


[艦影]

「まじで、やるんですかね」

 操舵員の兵曹が訊いてきた。

 水軍母艦は早目の巡航速度で、波を蹴立てている。

 飛空艦は速い、早めに占位しないと逃げられる。


「まじだ」

 中尉は渋面で答える。

 天馬型と呼称する飛空艇を操る少女達は恐ろしい程の腕だった。

 戦績は互角だが、模擬の都合上ハンデがついての物だった。

 一対一での実戦なら負けるかも知れない。

 しかし、命令は下った。


 撤収の準備中にシャオから連絡が来た。同時に同期して仔細を知る。木目シャオは、徐に遠話缶を取り、全部隊に告げた。


「告げる。我が空軍は水軍と戦争状態に入った。現在水軍の艦隊が我々を目指し南下中である」

「各部隊指揮官は、まるふたまるまる時に旗艦ガンルームに集合せよ」


 帰りの航行中、高速離艦の訓練が再開された。

 降下布ではなく、門扉の傾斜を使う方式だ。

 浮力でギリギリ浮か無い程度にし、門扉への負担を減らし、

 後方へ慣性バイアスを掛ける事で、傾斜を最低限に出来た。

 開いた傾斜がかなり小さくなって、後方乱流が軽減された。


 模型では慣性バイアスが使え無かったので、

 初めから実機での訓練になった。

 大気速度四百をクリアした頃、策敵機が水軍の艦影を捉えた。




あとの展開読めてしまう方ご免なさい

でもね本が丸太気球の天馬がどうやれば負けるのか私は心の底から知りたい

ネタバレスマソ

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