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え?だれーーー!
俺は、おもわず後ろに下がり、周りをあたふたと見渡していた。
ここどこだよーー!?み、店なのか?
俺の目の前には、テーブルが三脚、横にカウンターが並び、老人が二人酒を飲み、カウンターの奥では店の人だと思われる人が皿を入念に磨いている。
今は、三人ともこちらを見てニアニアしながらこっちを見て「若いっていいねー」とか「わしも昔は、ばあさんと熱いキスをしたものじゃ」とかが聞こえてきて恥ずかしい。
そして、俺の目の前にいる少女。少女は、ロングの茶髪で、赤いパーカーに黒いズボンの美少女、誰!?
老人たちの声が聞こえたんだろう、少女は顔を真っ赤にしてプルプル震えている。いまいも泣きそうだ。
まぁー無理もないだろう、どこの馬の骨とも知らない男にいきなりキスされて。
ん?ちょっとまて、これ俺悪者みたいっていうか、第三者が聞いたら俺ただの、いきなり少女にキスした
変態じゃねーーかーー!
「あ、あんた、この私を誰だと思ってやってるの!この変態!」
少女は、叫ぶと1歩下がって俺を睨み付けて警戒している。やっぱただの変態にしか思われてないよね、、、
「ちょっとまて、変態呼ばわりする前に話を聞いて」
「黙れこの変態!誰がいきなりキスしてきたやつの話を聞く!?」
俺が、誤解を解こうにも少女は聞く耳持たないし、少女が叫んだことで老人たちが今度は、俺のことを
「なに!いきなりキスされたじゃと?」とか「あの男彼氏じゃないのか?」とか「あの男最悪のゴミじゃな」とか。俺の言い分も聞いてくださいよーー!。
俺がそう思っていると、少女は片手を上げると真っ赤な炎をだし俺に訪ねてきた。
「私の炎であんたを消し炭にする前に、名前だけ聞いといてあげるから名乗りなさい」
「俺は、板垣晴人と申します」
とっさにこたえちゃったけど、え?なにあれ!?手から炎でてるよ!なにあれ魔法?
てか、あれで何するって言ってた?消し炭とか言わなかった?
俺殺されちゃうの?そそそそんなまさかね、こ、こんな可愛い少女が人を殺すわけ、っと少女を見てみると、
すっごく睨みをきかせこちらを見ていて、とっても怖かったです!板垣晴人。
やばい、怖すぎて小学生の作文みたいになってた。
もうこうなったら勇気を出して聞いてみるか
「あのー、質問よろしいでしょうか?」
「なによ?」
少女はすごい剣幕でこあえてきた。
「もしかして俺、殺されます?」
「そうだって言っているじゃない?」
まじかー、俺の人生ここで終わるのか、、でもキス一つで殺すのはないだろ
そうだ、誤解を解こう、そうすれば平手打ちぐらいで勘弁してくれるだろう。
これは事故だ!俺がおどおどする必要はない!堂々としていればいいんだ。
俺は、分かりやすいぐらい胸を張り一歩踏み出した。少女は何か察したのか、まるでこっちに来るなと言わんばかりの目で俺の方を見ながら、一歩下がった。
ん?下がった?あーそうか、この少女俺のこと変態だと思ってるんだった。そりゃーまたないかされると思えば下がるよな。なんか傷つくな、
とりあえず、誤解を解かないと、いつまでもそんな目で見られるのは、辛いし、
あと、事故だとしても謝らないと、男として。
そして、この少女とお近づきに、、って!しゅし変わってるし!取り合えず、名前聞いてみよう。
「ねえ、君の名前は?」
「は?私を知らないの?知らないで話していたの?」
「はい、そうでございます」
なんだこいつ、さっきからの思ってたけど随分上からものを言うな。なんかむかつくが、ここは下手に出よう、少しでも余計なこと言ったら、灰にされてしまう。
少女は呆れた様に俺の方を見ている。少女は炎を消して腕組みをし、名前を答えた。
「私は、レンズ・ヒストラスト、この国の出身じゃなくても、名前は聞いたことあるでしょう?」
レンズ・ヒストラストねー、、なるほど、全く分からん。マジで誰だよ!?
聞いたことねー女優や声優?、、は!ま、まさかAV女優!
なわけないか、俺は、もう少し詳しく聞くために、愛想笑いを混じらせながら質問を続けた。
「すみません、ちょっと聞いたことないですねー、もう少し詳しくお願いしたいのですが、、」
俺の質問を聞いたレンズは、呆れはた様にため息を吐き気、その場にあるテーブルの椅子に腰を掛け足を組みながら、言ってきた。
「あなた、本当に何も知らないのね」
「そ、そうなんだよ!」
おっと、レンズの怒りが落ち着いてきた。よし!このまま誤解を解こう、そして、あばよくばレンズとお近づきに、、
おっと、またぶれてきた。俺もレンズと同じテーブルの椅子に腰を掛け、レンズの怒りに触れないように、誤解を解き始めた。
「レンズさん、先ほどは、誠に申し訳ございませんでした!」
それを聞いたレンズは、少し肩を落とし、テーブルに肘をつき唇に手あてている。ほんの少し頬を赤めているように見えた。俺は、続けて話した。
「あのキスは、俺もしたくてしたわけじゃないんだ、それにキス一つで殺すこと、、」
「バン!」
突然レンズは、テーブルを叩いて立ち上がった。俺はもちろん、カウンターで酒を飲んでいた老人たちも、驚きのあまり一人は酒を吹き、もう一人は、入れ歯を落としていた。
俺も、驚き少しの間止まっていた。
どうしたんだ?俺なんか気に障ったかな?恐る恐るレンズ方を見ると、まるで閻魔様の様な顔でこちらを見ていた。俺はそれを見て、言葉を失った。
やばいやばい、火に油を注いでしまった!、ど、どうしよう、落ち着け俺、こんな時こそ冷静に、、
考えろー考えろー、何とかしてレンズの怒りを鎮めないと。殺されるーー!
俺が対策考えていると、レンズが下を向き小さく呟いた。
「したくてしたわけじゃない?キス一つで?」
レンズが呟き終わると、レンズの周りからおびただしい量の炎が四方八方に広がり、店に火が移り瞬く間に店が燃えていた。店にいた老人たちは、慌てて外に出て行く。
気づけば、俺の周りは炎に囲まれていた。
やばいやばい、どうしよう!これこそ絶体絶命だよ!、バットエンドへGOだよ!
俺は、すぐさま弁解した。
「落ち着けレンズ、話し合おうぜ」
レンズは、したお向いたまま返事がない。弁解の余地がないってか。
俺は、この時怒りを覚えた。俺だって、何が何だかわからないのに、一方的に殺す殺すって、
あんまりだろ。本当にしたくてしているわけでも無いのに。もういっその事死ぬなら言ってしまおう。
俺は、今まで下手で話していたが、、もうどーでもいい。俺は、怒りに任せて大きく叫んだ。
「キスごときで、何でそんなにむきになってるんだよ!俺だって、キスしたくてしたわけじゃない」
その瞬間、周りの炎が急激に燃え出した。きっとまたレンズを怒らしたんだろう。
「キスごとき?、、、ふざけるな!!」
俺は我に返り、レンズの方を見て、俺が発した言葉がレンズをどれ程傷つけたか知った。
レンズは、怒りながらも涙が零れていた。レンズは、涙を手で拭き小さく呟いた。
「ファーストキス、、、だったのに」
レンズは聞こえないように言ったんだろうが、はっきり聞こえた。
レンズはそのまま片手を上げ、こちらを睨んだ。
俺は、それを見て何か言えることを考えた。死ぬ前に俺が怒りの他に思った事を言うことにした。
気付くレンズは、片手を下ろそうとしていた。たぶん、俺に向けて魔法を放とうとしているんだろう。
俺は、思ったことをレンズに伝えた。
「俺、少し嬉しかった、、お前が俺のファーストキスの相手で、、、」
「!!!」
その時、少し炎が弱まった気がした。
だが、既にレンズが手を下ろしたのと同時に大量の炎が、俺に押し寄せてきた。