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派遣先は魔法世界でした。その17
間繋ぎの極短編です。
いざ、雪とジョンと分かれてエーゲス海に向かったはいいが、やはり遠い。
遠すぎる。二人で横並びで歩き、そんな中、魔法でワープしてしまえば直ぐなのではないか?と思ってしまった。
「エリサ、またさっきみたいにワープでエーゲス海までひとっ飛びというわけにはいかないか?」
それに対し、エリサははぁ・・・とため息をつき。
「あれ、おもったより疲れるんですよ?」
としぶしぶながら、手を出してきた。
その手をしっかりと握り返す。
「”ワープ・スペシフィックエーゲス海”」
---魔法使用マナ6×術者ゲート21、よって126kmまでのワープを開始します。
と、少し前に聞いたのと同じ声が響いた。
協会からエーゲス海は、100キロメートル近くの距離があるから、十分ワープ可能圏内だ。
カメラのフラッシュを直接目で見たような強い光が俺達を包む。
その光が明けたときには、エーゲス海付近の町に着いた。