四話
「おはようございます。レイです。」
僕は、呼び鈴を鳴らした。
「おはようございます、レイ君。主人にご用かしら?」
出てきたのは、奥さんらしき女性。
「はい。」
「あなた!レイ君よ。暫く待っててね?」
「はい。お構いなく。」
奥さんが奥の方に引っ込み、暫くして村長さんが出てきた。
「お待たせして済まないね。どのようなご用件かね?」
「いえいえ。昨日お聞きした、娘さんがされているという、学習塾について、自分も通わせていただきたいと思いまして、早速お訪ねさせて頂いた次第です。」
僕は、村長さんの質問に答えた。
「ああ、なるほど。それであれば、娘はまだ家にいるから聞いてみるよ。中に入って、しばし待っていたまえ。ミーナ、レイ君にお茶を用意してあげたまえ。さあ、中に入って、待っていたまえ。」
「了解しました。お言葉に甘えて、失礼します。」
僕は、村長さんの家の中に入り、待たせて貰うことにした。
「お待たせして済まないね。」
「いえいえ。」
僕は、奥さんにお茶を頂き、村長さんを待っていた。
「今日からは、難しいから、明日から是非来てください、とのことだよ。教材については、明日渡しますとのことで、場所は公会堂の一室を使っている。公会堂の場所はわかるかね?」
「はい、大丈夫です。」
「それならよい。現在、20名程の子供達が通っている。詳しいことは、明日聞くとよい。」
「わかりました。ありがとうございます。」
「昨日、受け取った素材について、明日行商に売ることになっている。」
「はい。了解しました。とりあえず、半分位、持って行って頂いて構いません。暫く、こちらでお世話になる予定ですから。」
「そうか。それはありがたい。では、また、明日、相談しよう。」
「はい。よろしくお願いします。それでは、失礼します。」
「こちらこそ、ね。それでは、また明日。」
僕は、礼をして、村長さん宅を後にした。