表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/27

一話

 僕は魔境の森を出て、猫又さんに言われた通り、東の方に向かい、歩くこと3日、ようやく、村が見えてきた。

 道中、ゴブリンの巣やオークの群れ、キラービーの群れ、キラーイーグルの群れ等に遭遇したが難なく退けてきた。

「(村を見つけたは良いけど、僕は、今一文無しやからな…。しかも、小さな子供が一人で…って、怪しい限りだろうね…。冒険者と言っても、ギルド登録出来るのは10歳から、僕はまだ8歳。しかし、ここで保護されるとか面倒くさいし、迷惑かけるからね…。)」

考えている間に、村の門の前に着いた。

「こんにちは。」

「何や、坊主、どこから来たんや?ずいぶん、ぼろい格好して…。」

門の前に立っている男に挨拶したところ、訝しむ表情浮かべながら尋ねられた。

「(せやな…。僕、洗って、継ぎ接ぎして着てを繰り返したけど、元々2年前の服、僕の背丈は大きくなったから、変な格好やな。)父ちゃんと旅しとったんやけどな…、父ちゃん、魔物から僕を逃がそうと庇って…死んでもうたんや…。(泣き真似)それで僕は、命からがら逃げて来たんや。幸い、この辺は、魔物がそんなに強くなくて助かったんや。せやけどな、僕、手持ちあらへんねん。」

僕は演技をした。ごめんなさい、おじさん。

「そうか、そうか。それは大変やったな。それにしても、弱い言うても、ゴブリンの群れやオークの群れが出たりするからな。坊主の父ちゃんは、結構な腕前で、坊主もよう鍛えて貰ったんやろな…。」

「はい。小さき頃からよう仕込まれました。父ちゃんの口癖は、世の中は所詮弱肉強食、強き者が弱き者を喰らい、生き残る。せやから、お前も、強き者にならなあかん。でした。」

「そうか、そうか。まあ、自分が、村長さんにかけ合ったろう。2,3日なら、おいて貰えるやろうと思う。ただ、という訳にはいかんやろうけどな。おい!あんた、しばらく、代わりに見とってや。」

「はい!」

門のおじさんは、近くにいた年下と思われる男に声をかけ、番を交代してもらった様子。

「ほな、ついて来や。」

「はい。ありがとうございます。」

僕は、おじさんの後についていった…。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ