太古の面影
どこからか、甘い香りが漂っていた。
「花の・・・・・・香りがする・・・・・・」
気がつくと、目の前は一面の花畑。
黄色い花が咲き乱れていた。
じわじわと地上を照りつける日差しの強さと、甘い花の、むせるような香りに眩暈がする。
華の色香に酔いしれる青年をさらなる幻想に誘いこむように、ひらひらと蝶が飛んでいた。
一見のどかな風景の中で彼は、まるで世界から切り離された異端者のように立ち尽くしていた。
止まった時間に置いてきぼりを食らっているようだ。
「なんでこんなところに・・・・・・」
彼は思わずつぶやいた。
この世界はとても美しいのに・・・・・・
その美しさに、彼はどこか違和感を感じていた。
そんなことを気にしなければ、ずっとこの美しい楽園にいられるというのに。
それでも彼は、この些細な違和感を問い詰めずにはいられなかった。
そう、確かこの花畑は・・・・・・
「どこにもなかったはずなのに・・・・・・」
ハッ、とバゼットは目を覚ました。
目の前に飛び込んでくる、殺伐とした宿の風景。
「これは・・・・・・」
その埃っぽい土の匂いに混じって、かすかに鼻腔に残る花の香りに戸惑いを覚えた。
「花の香り・・・・・・?」
目端にちらつくカーテンが気になって、バゼットは目を向けた。
窓が開いていた。
そこから差し込む暖かい光と、緩やかに流れこむ春の息吹に混じって、ひらひらと舞い落ちる花びらの幻想を見た。
花なんて咲いているはずがないと、バゼットは目をこすって窓の外を見る。
「やっぱり花なんて、どこにもないじゃないか」
光の加減で、花びらを見たように錯覚してしまったのかもしれない。
だって、花畑を見たのは夢の中。ここはそんな楽園なんかじゃなく、土と埃が舞い散る荒野なのだから。
この大地のどこにも、一面の花畑を見ることはない。
「おーい、こっちだこっちだ」
「なにやってんだ、この馬鹿!」
窓の外では、男たちの怒号と喧騒が飛び交っていた。
掘り出した石や、砂を運ぶもの。木材で足場を作るもの。出土品をえり分け、きれいに洗うもの。たくさんの人たちがこの場所で、忙しなく発掘作業をしていた。
バゼットが今いるのは、遺跡の発掘現場にあるの宿の中。周りを広大な砂に囲まれた、太陽の照りつける砂漠の中。
バゼットは彼らの仕事の情熱に口元を緩めるも、少し、申し訳ない気持ちにもなった。
これでもいつもよりは早く起きたつもりだったのだが、陽が昇るよりも前から忙しく働いている彼らの傍で、自分はぐっすりと眠りこけていたのだから。
「おはようございます、教授」
バゼットが食堂へ降りると、そこには一行の責任者であるドミニク教授がいた。
「すみません。こんな時間に・・・・・・もっと早くに起きるつもりだったんですけど」
申し訳なく謝るバゼットに、ドミニク教授はにこやかに挨拶した。
「ああ、バゼット君。おはよう」
「はい、おはようござます」
「いやぁ、そんなこと気にしなくていいよ。旅の疲れも残っているだろうし、それに君はお客人なんだから、もっとゆっくりしてくれてもよかったのに」
「そんなことできませんよ。お世話になっている身分なのに・・・・・・それに、ここにはたくさんの人たちの情熱とロマンスがあって、おちおち寝ていられませんって」
「あはははは」
バゼットのその言葉に、教授は朗らかに笑った。
「こんな、なにもない場所で栄えていた文明がどういうものなのか、とても興味深いです」
「ここに着たばかりの君が、我々の理念に共感を示してくれて、うれしい限りだよ」
ここには何もなかった。
本当に何もなくて・・・・・・荒涼とした大地と、荒れて、ひび割れた地面からたくましく芽を伸ばす草の群れがどこまでも続いていた。
ぎらぎらと照りつける太陽は、行く人の体力をどこまでも奪ってうなだれさせる。ただどこまでも砂地が広がる、もの寂しい土地。
次の目的地を目指し、何日もかけてこの砂漠を横断していたバゼットは、何もないと思っていたその先にこの場所を見つけた。
だから彼がこの発掘現場を訪れたのは偶然だった。
ここは太古の昔に埋もれた、古代の遺跡ロマンスが眠る場所。
時代に置き去りにされた、遥か昔の文明という幻想を、現代に蘇らせようと試みる者たちが集う場所。
「いえ、そんな・・・・・・」
こんなに寂しい場所にあっても、人々の情熱は消えることはい。
熱く語るドミニク教授の姿に、バゼットは好感と胸に染みる暖かさを覚えたのだった。
「さて、私はもう行くよ。発掘作業の監督をしなければならないからね」
「はい」
「それと、せっかくここまでやってきたのだから、我々が発掘した出土品を見ていくといい。きっといい記念になるよ」
「ありがとうございます」
「うわぁ~。すっごいなぁ~」
それは巨大な穴だった。
何もない荒野の真ん中に、突如姿を見せる穴。
遠くで見たときもたいそう感動したものだったが、改めて近くで見るとその大きさに驚かされた。しかもそれは自然にできたものではなく、人が作り上げたものだ。
今もそこで何十人もの人が穴を掘り、土を運び、足場を築き、何年も前から続けられた発掘作業はまだ終りを見ることはない。
バゼットは唖然としながらその光景を見つめていた。
穴の底のほうで建物らしい形の凹凸が見えていた。しかし、それが全てではない。その更に下へと遺跡はつながっている。
「あそこはこうして・・・・・・」
「しかしそこはゆるくて・・・・・・」
「だが・・・・・・」
バゼットは作業員の中に、ドミニク教授の姿を見た。
発掘作業のことで、作業員と熱心に打ち合わせをしてた。
嗚呼。ここはとてもあつい場所だと、バゼットは不意に感じた。
一人で荒野をさ迷っていたときとは大違い。じわじわと照りつける太陽もそうだけど、何より人々の喧騒と熱意が熱かった。
たくさんの人がある目的に向かい、こんなところまで集まってきたのだ。部外者である彼には、それが眩しいほどに熱く感じられた。
「バゼットさん、こちらです」
「え、えぇ!?」
唐突に呼ばれて、発掘現場に見入ってたバゼットはびくっと驚いた。
彼は咄嗟に振り返ったけれど、そこに声の主を見つけることはできなかった。
はぐれてしまったのかと慌てていると、声の主、モニカがやってきた。
「何やってるんですか。ちゃんとついてきてくれないと困ります」
「ああ、すみません・・・・・・」
迷惑そうにモニカがこちらを見ていた。
モニカはドミニク教授の弟子にして、研究員の一人。研究員としては珍しい女性で、発掘現場や出土品を見てみたいというバゼットのために、彼女が案内役を買って出てくれた。
研究員といっても作業員に指示を出したり、繊細な発掘作業を穴に入って自ら行ったり、発掘された品物を鑑定したりなど、かなり多忙な様子。それなのに、わざわざ自分のために時間を作ってくれているのだから、あまり迷惑はかけられない。
「ここは?」
バゼットが案内されてやってきたのは、発掘作業場に程近いところに立てられているテント群のひとつ。
「ここに現場から発見された出土品が保管してあるの」
「へえ~」
バゼットはしげしげとテントを見た。何の変哲もない普通のテントで、作業員が寝泊りしているテントとそう大して変わったところはない。
「でも、出土品って結構価値があるものですよね? こんなところに放置したりしおいて、盗まれたりしないんですか?」
「それは大丈夫よ。このあたりにおいてあるのは、比較的価値のないものや容易に持ち運べないような重いものが中心だから。盗まれるほど価値のあるものは、研究員自ら管理するようにしてあるの」
モニカはバゼットの疑問に簡潔に答えた。
「あ、価値がないというのはもちろん金銭的な面からのことで、歴史的な面から言えば価値のないものなんてないわ。みんな貴重な重要文化財よ」
彼女は自らの失言に気づいて慌てて訂正する。
「とはいえ、そんな価値のわからないバカが盗みを働くんだけどね」
冷静沈着に見えて、モニカはかなりきつい性格の女性のようだ。
「さあ、中へどうぞ」
先にモニカがテントに入り、バゼットは後に続いた。
中は薄暗く、外の喧騒を遮断するかのように湿った空気でひんやりとしていた。
湿った土とかび臭い臭いがした。
「うわぁっ!!!」
モニカの後に続いてテントに入ったバゼットは、その中であるものを目にするや、思わず叫び声を上げて尻餅をついた。
「どうしたんですか?」
心配というよりは、怪訝な顔がバゼットを見下ろす。
「だ、だってあれ。人の・・・・・・」
ツボや鎧、折れた剣などの出土品が所狭しと並ぶその中央に、それは安置されていた。
「ああ、骨ですね」
バゼットが指差したものを確認すると、モニカはこともなげにさらりと告げた。
「骨って・・・・・・そんなにあっさり言っちゃうもんなの?」
「慣れてますから」
「そりゃね・・・・・・」
考古学者なんてやっているのだから、発掘される遺骨にいちいち驚いていたら始まらないのだろう。
「この子はいったい誰なの?」
大人とは思えないような、小さな骨。これはおそらく子供のものだろう。
完全に白骨化した人体には死という生々しい嫌悪感はなく、生からかけ離れた厳かな雰囲気があった。
最初こそ知らずに失態をしてしまったバゼットだが、慣れればそう怖いものではない。
「彼女はこの地を収めていた一族の娘なのではないか、といわれています」
「彼女ってことは女の子なんだ・・・・・・」
そう言われても知識のないバゼットには、目の前の白骨が少女のものだといわれても全くわからなかった。
「まだ研究途中なので詳しいことはわからないのですが、彼女の遺体と一緒に出てきた服飾品といい調度品といい、彼女が少なからず高い身分のものであったのは確かです」
「へえ~」
「研究室に戻って、じっくり研究したいものだわ」
一人悦に入るモニカをよそに、バゼットの興味は別の物へと移っていた。
「あれ、これは?」
横たわる白骨の少女の傍らに置いてある、奇妙なデザインの小箱。バゼットは何かに惹かれるようにそれを手に取った。
バゼットの両手にすっぽりとおさまるほどの大きさで、箱が木でできていることもあってオルゴールを思わせた。
箱の周りには、いろいろな模様が秩序なく彫られている。
「どうしました?」
我に返ったモニカが、バゼットのほうに向き直る。と彼女は、
「ああっ!!!! な、何勝手に手に取っているんですか!! それは大事な資料なのですよ? 素人が勝手に触れないでください!!!」
まるでこの世の終りのような声を上げて叫んだ。
「少し見せてもらっているだけですよ。心配しなくても、盗っていこうなんて思ってませんて」
「当然です!」
取り乱していたはずのモニカはすぐに平静を取り戻し、冗談のようなことを口にするバゼットをキッと睨みつける。
「この箱は?」
「彼女が地下墓地から発見された時、一緒に見つけられたのよ。彼女はその小箱を、胸のなかに抱いていたわ。それほど大事なものなんでしょうね」
「これはただの箱じゃないみたいですね」
小箱を手の中で玩んでいたバゼットは、その異常にすぐに気がついた。
この小箱には、箱として機能している以上必ずあるはずのものがなかったのだ。
「蓋がない。というよりは開かないのかな?」
「そうよ。その箱自体が何かの仕掛けになって、仕掛けをとかないことには箱は開かない。研究員がこぞって挑戦してみたけどみんなダメだった。私も試してみたんだけど、そういうパズルはダメね。どうも苦手だわ」
モニカは残念そうにがっくりとうなだれた。
「その箱の中身がわかれば、新しい事実を知ることができるかもしれないのに。研究室に戻るまでお預けなんて・・・・・・」
知ることへの欲求と、過去という未知なる世界ヘの渇望。
それが彼女の切実な願いなのだろう。部外者であるバゼットが重要な資料を持ったままだということも忘れて訴える。
「だったらこれ、俺が開けてみせましょうか?」
「え?」
モニカの顔が上がる。
「俺、これに似たような箱を以前手にしたことがあるんです。全く同じって訳じゃないだろうけど、原理は似ていると思います」
「ダメよ」
モニカはバゼットの提案を即座に切り捨てた。
「貴方にこのパズルが解けて?
それに解けたとして、貴方がその中身を私たちに見せず、隠してしまうことだって考えられるわ」
信用ならない。とモニカはバゼットを怪訝な表情で見据える。
「そんなことしませんよ」
バゼットは言って、小さく笑った。
「信用しろなんて言いません。ただ俺も、見てみたくなったんです。過去の幻想ってやつを」
結局、猛反対するモニカ含めた研究員一同をドミニク教授がとりなしてくれたおかげで、バゼットは白骨の少女が持つ秘密の小箱を一晩、預けてもらえることになった。
「とはいったものの、これ結構難しいな。さすがに研究員の人たちが誰も開けられなかったわけだよ」
あれだけ大言を吐いたくせに、バゼットは秘密の小箱を前に苦戦していた。
秘密箱というものは大抵、箱の内部や表面に仕掛けを施し一定の操作を行うことで開くようになっている。しかしこの小箱は表面の絵柄を動かして仕掛けを解くというもので、一定の操作を行えばいいというものではなく普通のものより開けるのが難しい。
「ただ単に絵柄をそろえるってだけじゃダメなのか?」
絵柄とカチカチと動かしていたバゼットの手止まった。そのまま彼は小箱を放り出し、
「はあ。ダメだ!」
と言ってベッドに倒れこんだ。
「迷惑かけどうしの教授や、モニカさんのためにもがんぱってパズルを解いてみせたいんだけどなんでかな。何が足りないのかな・・・・・・?」
疲れ果てたバゼットが考えを巡らせながら目を閉じると、睡魔が眠りを誘った。
バゼットはそのまま夢を見た。
一面の黄色い花。
その美しさと咲き誇る花の香りに幾度となく酔いしれる。
「ここはね、こんなにも綺麗な場所だったの」
花の中で、その儚い笑顔が浮かぶ。
「本当は誰にもこの場所を犯す権利なんてない・・・・・・」
蝶が舞う幻想に混じって、バゼットは少女の姿を見た。
あったこともないはずなのに、どこか懐かしい。
「だけど、花は人の愚かさによって消えたわ」
暗い表情を見せ、少女は音もなく消えた。
バゼットが驚いて駆け寄ると、蝶が彼を避けるように逃げた。
「確かにここにいたはずなのに」
少女がいたはずの場所で、途方にくれて視線を彷徨わせる。
「度重なる戦争。踏み荒らされる大地」
再び少女の声がして顔を上げると、彼がさっきまで立っていた場所に少女の姿があった。
「ただ私は、この美しい場所を守りたかっただけなのに・・・」
泣いているのかと思った彼女の表情にはひとかけらの涙もなく、深い後悔と苦悩を耐えるように歪んでいた。
「この場所が何千年もの間、人も住まず、花も咲かない荒地なのはその悲しみゆえに・・・・・・」
泣いてしまえば楽になるだろうに、彼女はそれを望んでいない。
「貴方は荒れ果てたこの場所に、再び笑顔を咲かせてくれますか?」
少女は初めてまっすぐバゼットの顔を見た。
「何もないこの地に、再び喜びを運んでくれますか?」
バゼットは少女の問いかけに笑顔でもって答えた。
少女がかつて愛し守りたいと願ったその楽園を、いつかこの目で見るために、彼はその種を撒くことを決めた。
ドン、ドン、ドン!!!
朝っぱらからものすごい勢いで戸を叩く音に、バゼットは起こされた。
「ど、どうしたんですか?朝っぱらから。何か事件でも?」
バゼットが寝室のドアを開けると、モニカを初めとする研究員数名がバゼットの部屋に押しかけてきた。
「どうしたもこうしたもないわよ!!! さあ、約束よ。箱は開けられたの?」
モニカは厳しい目つきで糾弾する。
「えっと・・・・・・」
そういえば・・・・・・と思い出して、バゼットは部屋の中に視線を走らせる。
(どこにおいたっけ? 昨晩は絵柄をあわせるところまではできたのに、何故か蓋があかなくて。そのまま放り出しちゃったんだっけ?)
というところまで思い出して、彼はやばいと青ざめた。
万一床に転がっていたりでもしたら、扱いが悪すぎるといって怒られるだけじゃすまないだろう。咄嗟に身構えたバゼットは、
「あら、ちゃんと開いているじゃない」
というモニカの言葉に拍子抜けした。
「え?」
「ほら、貴方が開けたんじゃないの?」
といってモニカに見せられた小箱は、昨日どんなにがんばっても開かなかったはずの蓋が開いていた。
「もしかして彼女が・・・・・・? 貸して!」
バゼットは何かの予感がして、モニカの手から箱を取り上げた。
自分の手で確かめたかった。少女がこの秘密の小箱に、一体どんなものを大切にしまいこんでいたのかを。
そして彼はそれを見て確信した。
「な、何? どうしたの?」
理解の範疇を超えた事態に、モニカ初めとする研究員一同が、あっけに取られてバゼットの奇行を窺っていた。
「これ、花の種じゃない!!!? 昔ここで咲いていたものなの?」
「花の種ですって?」
「まさか現代では失われた古代の品種では!?」
バゼットが何も言わずとも、研究員たちは一様に興味を持ったようだ。きっと彼らは、バゼットが何も言わなくてもこの花を現代に蘇らせようとするだろう。
「どうしたんだね、みんなそんなに興奮して」
ドミニク教授が騒ぎに気づいて部屋に入ってきたおかげで、部屋は盛大な喧騒に包まれた。
「教授、どうしても開かなかったあの箱が空いたんです。このバゼット君のおかげで」
「その中に、花の種が入っていたんですよ!」
「もしかしたら現代でも咲かせることができるかもしれません」
「なんだとっ! 昔このあたり一面に咲いていた花、というのがもしかしたらこれなのかもしれない。我々の手で、ぜひとも蘇らせてみようではないか」
研究員が集まって盛り上がる中、部屋の主はこっそりとその場を抜け出した。
その手には旅の荷物。
バゼットはさっきまでいた部屋を遠くから眺めた。
「とても寂しい場所だと思っていたけど、案外そうでもなかったな」
あんまりゆっくりしていると、きっと彼らはバゼットがいないことに気づいてしまうだろう。取り囲まれて大騒ぎになるのは本意ではない。
バゼットは感傷を捨てて歩き出す。
「ちょっとだけ、約束違いだったかな? でもいいさ。後はきっと彼らがやってくれるはず」
バゼットはただ種を捲くたきっかけを作っただけ。
「自分の手で種を蒔けないのは残念だけど、さ」
きっとこの荒野が、少女が見せてくれた花畑になるのはそう遠くない。彼がここに戻ってきたときには、きっとあの美しい花畑が彼を出迎えてくれることだろう。
秘密の小箱の中あった小さな種は彼らに。バゼットの手には色あせた小さな花びらが残っていた。
三つのキーワードを元に書いた三題話小説で、バゼットくんシリーズ第二弾。
もう何がキーワードだったか覚えてません。
話自体は一話完結の短編で、独立した話なのでどれから読んでも楽しんでもらえると思います。
今回の舞台はエジプト。遺跡、発掘ときたらここでしょうってくらい私の中ではイコールでつながってます。とはいえ、話に出てくる遺跡が別にピラミッドって訳じゃないんですが。
古代ロマンにはなんだか憧れを感じます。