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鬼畜な託宣

前回の続き

そして初ダンジョン終了です

そろそろ毎日更新が苦しくなってきました

出来るだけ続けようとは思っていますが

 だいたい話は分かったが、さてどうしよう。女神の託宣だからと言って、いやがっている少女をやっちゃうと言うのは、どうかと思うし。私はまだ、すぐには子供を作りたくないし。

 しかし、女神がどんな未来を予想しているのかは気になる。少女と寝なかったら、まずいことでもあるのだろうか?偉大なる預言とも関わることなのか?預言の内容を見てから、判断した方が良いだろうか?

 判断を先延ばしにするにしても、少女を放置するのはまずいかも知れない。


 「どうかしましたか?」私が、考え込んでいたので、レルミスが声をかけた。

 「確認しておきたいのだが。いつ頃までに託宣に告げられた行動をすればよいのか、期限のようなものはあるのだろうか?」

 「はっきりした期限はありませんが、若いうちにたくさんするようにと・・」レルミスが、また真っ赤になって言う。森の女神。少女たいしてになんて鬼畜な託宣を授けるんだ。

 「一回じゃダメなのか。」

 「はい。」

 「それと、女神様の託宣によって、将来何が起こるのかは、一切分からないのだな?」

 「闇を払う光をもたらす、という言葉がある程度です。」

 「魔王との戦いに、影響があると言うことか。」

 「そうかも知れません。」

 「だとすると、君には忠告をしておいた方が、良さそうだな。」

 「忠告ですか?」

 「君はこれまでにも、人捜しの時に、女神の託宣を受けたことを、人に話したのではないか?」

 「はい。話しました。信じてもらえないことも、ありましたが。」

 「アスターの町で起こったことは、聞いていると思う。町の責任ある立場の人間の多くが、魔人に操られていたのだ。もし、魔人の支配下にある人間が君の話を聞き、魔人が君の存在に気がついたら、君は命を狙われるかも知れない。そうは、思わないか?」

 「考えても見なかったです。そんなこと・・」愕然とした顔でレルミスが言った。

 「すぐにではなくとも。君の話を聞いた誰かが、他の人に話をして、噂話として君の話が広まる可能性もある。君が託宣のことを人に話し続ければ、いずれは魔人か、魔人の手のものが、君を捜し出して殺そうとすると思う。」

 「どうすればよいのでしょう。託宣のことを、人に話すことも出来ないのでは、ただでさえ難しいのに・・」

 「君が1人で探す必要は無いのでは、いや、むしろ、1人で探してはダメだと言うべきだろう。」

 「何か良い方法がありますでしょうか?」

 「私は、公的な仕事をしている身でね。アスターの領主、ニズロン子爵や冒険者ギルド長とも知り合いだ。」レルミスに銀色の冒険者登録証を見せる。本当は、仕事らしい仕事はしていないが、そんなことは分かるまい。

 「特認冒険者の方でしたか。相当の実績と信頼が無いと、特認冒険者にはなれないと聞いています。」レルミスが我々を、尊敬の眼差しで見るようになった。

 「この件は、ニズロン子爵に相談して・・いや、彼は今かなり忙しいのか。リンドの方が良いかな。リンドというのはエドリンのギルド長だが、今はアスターの町に来ている。彼に相談して、手を貸してもらおう。」

 「お願いいたします。」


 なんとか説得することに成功した。レルミスには今後、女神の託宣について、人に話さないように言い含めた。彼女の身を守ると同時に、私の身の安全も確保するためだ。猫耳戦士がしばしば、私のことをヤリチン王だとか、ヤリチン魔王だとか呼んでいたので、名称から私のことを思い浮かべる者が、いないとは限らない。

 念のため、女神の託宣の内容を、出来るだけ詳しく思いだし、書き留めて、後で見せてもらうように、頼んでおいた。

 連絡を付けられるように、レルミスの宿も教えてもらった。あとは、リンドに協力してもらって、ヤリチン王を探している振りをし、時間を稼いでおいて、予言の内容を確認しよう。


 我々が、もう少し狩りをしてから帰るつもりだと話すと、狩りの様子を見せて欲しいという。あまり手の内を見せたくなかったので、弱冷却+溺死攻撃でダンジョンパンサーを狩った。見た目は水球で溺れさせているだけだが、それでも十分すごい技に見えたようだ。もがくダンジョンパンサーの動きに、完璧に追随させて水を操る技術が神業と言われてしまった。

 高度の制御を、雑談をしながら、平然とした顔で行う様子からも、驚異的な技量が感じられると、指摘される。もっと難しい顔で魔法を使うべきだったか。いまさら、後の祭りだが。普段から難しい顔で、魔法を使う練習をすることも、検討してみる。面倒そうだな。

 本当はもっと簡単に倒せるが、皮に傷を付けないために、時間のかかる手段をとっているのではないか、とまで質問された。『本当はもっと簡単に倒せる』の部分は正解だったので、びっくりした。鋭いのか、残念なのか、判断に困る少女だ。


 予定数のダンジョンパンサーを狩った後、いっしょにダンジョンを出ることになった。

 途中でいろいろな話をし、レルミスの使っている魔法についても、話を聞いた。レルミスは、戦闘や移動に、重さを変える魔法を使っており、モンスターの探査には、探査魔法のワンドを使っているそうだ。重さを変える魔法とは、つまり、重力操作か。

 重力操作は、雷系統の魔法よりもさらに習得が難しいらしい。また、重力操作のためのスクロールや、ワンドも作るのが難しそうだ。そのため、重力操作のスクロールを売っている魔道具店は珍しく。レルミスは、スクロールとワンドの入手に苦労したという。

 そして、レルミスが重力操作魔法を身につけたかった理由は、空を飛びたかったから、だそうだ。空を飛ぶことが出来た、過去の大魔法使いについて調べると、記録に残されている飛行の方法は、重力操作魔法だった、ということだ。

 重力操作魔法を習得している魔法使いは少ないため、重力操作魔法の有用性あまり理解されていないが、空を飛ぶ敵や、素早い敵、及び大型で体重の重い敵に、無類の強さを発揮するらしい。言われてみれば確かにその通りかも知れない、体が重くて飛べないガーゴイルが、雑魚であることは間違いないし、のろまのバンパイアなんて全然怖くない。


 『光の勇者』の3人のパーティーメンバーにも話を聞いた。3人ともレルミスの行動や言動を見て、危なっかしくて放置出来ないと感じ、少しだけ同行するつもりが、いつの間にかパーティーメンバーになっていた。

 パーティーとして活動してみると、女神の加護があるのか、幸運に恵まれ続け、活動内容の割には収入が多いし、危険に遭遇しても、いつもなんとか切り抜けられるた、という。


 帰りは、ダンジョン内でもう一泊し、翌日の夕方近くに、ダンジョンの外に出た。『光の勇者』達はダンジョン入り口の宿に泊まるというので、連絡の約束をして、ここで分かれる。


 普通なら、門が閉まる前にアスターに着ける時刻ではなかったが、誰も見ていない時に、こっそり氷で馬車を加速して、門が閉まる前にたどり着いた。


 アベリアには、翌日の帰りになるかも知れないと言ってあったが、どちらでも対応出来るように、準備して待っていてくれた。

 夕食を食べながら、アベリアから、留守中にリンドが来たこと、ヘルミ博士から荷物が届いたことを聞いた。リンドは明日の昼過ぎにまた来るらしい。こちらにも用があるのでちょうど良い。

 風呂に入った後で寝た。


 翌朝。夜明け頃に起きて、軽く運動する。

 朝食を食べた後、冒険者ギルドに出かけた。


 ギルドで依頼のアイテムを引き渡し、報酬をもらった。ワイバーンは丸ごと持ってきたので、ギルドで解体してもらい、依頼対象アイテム以外の部分もギルドに売却する。魔石その他のアイテムも売却した。今回の収入総額は、金貨で150枚弱だった。

 遺跡で5日間、ガーゴイル狩りした時より少ないが、たった3日での稼ぎなので、効率は良い。ただし、もう1度遺跡に行けば、前回よりさらに効率よく稼げることは間違いないので、ダンジョンの方が効率が良いとは言えないだろう。難しいところだ。


 ギルドを出た後で、魔道具店に寄り、魔法のバッグの機能と価格を調べた。その店で一番高い魔法のバッグは、容量が12立方メートルほど、重量低減効果が約800分の1、保存期間延長効果付きで、価格が金貨80枚だった。

 このバッグがあれば、大量のアイテムが収集出来るので、一回ダンジョンに入るだけで、投資金額を回収出来そうな気がする。しかし、バッグだけにそんなにお金を使ってしまって良いものだろうか。迷ったので、保留にして、家に帰ってから、もう一度よく考えることにした。

 探査魔法を試してみようと思い、ワンドを購入して帰った。


 午後にリンドがやってきた。用件は盗賊の隠れ家にあった、アイテムの件だった。見つかった盗品の中の6割ほどが、所有者や所有者の親族に返却されたそうだった。2割弱は、所有者を特定出来ない状態で、もうしばらくの間、保管されることになったらしい。残りの2割強は、所有者が死亡して引き取り手のない物で、私の所有物とすると決まったそうだ。

 リンドは、その目録を持ってきていた。目録の中にはアイテム名、数量の他に、商業ギルドでの鑑定結果も書き込まれており、我々に不要なアイテムは、鑑定結果に基づいた価格で、商業ギルドで引き取ってもらうことが出来る、という話だった。

 また、目録の中の一部のアイテムについては、購入を希望する商人がいるそうだった。購入を希望するアイテム名、数量、希望購入価格、購入者名が書き込まれた表を渡された。

 目録のアイテム名と、購入を希望するアイテム名にざっと目を通した。購入希望者が居るアイテムは、すぐに売却しても問題無さそうだ。売却の手続きをお願い出来るか確認すると、リンドが問題ないと答えた。目録のアイテムについても、検討後に必要な物だけ連絡してもらえば、その他のアイテムは売却処理するという話だった。


 その後で、さらに別の紙束をリンドから渡された。盗品の返却先の一部から、礼金や礼状が送られてきたらしい。一覧表と、手紙がいくつかあった。手紙の中に、子供が書いたような文字の物があったので、少しだけ中身を見ると、父親の敵を取ってくれたことへのお礼の手紙らしかった。


 目録の方はアイテム数が多いので、正確には分からないが、礼金も含めれば、金貨500枚以上の臨時収入がありそうな感じだった。



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