そのきゅう。さらば、魔法少女!
『グリーンです。そういえば言えなかったですが、転校した理由がありました。道を歩いてる時、しわしわの紙を拾いました。それは住民税の通知書であり、『悪者』のラスボスの居場所が書かれていました。それを話したら、レッドは『なんでもっとはやく言えなかった!?』と叫びましたが、かまいませんね。』
なんかしらん?!魔法少女!!
そのきゅう。さらば、魔法少女!
ラスボスは倒れてる3幹部や中ボスを見て、歯を食いしばった。
「くそっ、どうやってここまでこられたんだ!」
「はい、これ。忘れ物。」
「これは?」
「あんたが投げだした通知書。」
「は?」
「だめだよ、ゴミを投げたら。」
「そ、そうか。われらの敗因は、ゴミ箱に捨てなかったゴミか…!」
悔しいけど、認めるしかない。
「ちくしょう、アメリカの大統領になると言う、われらの大いなる夢が…!」
涙ぐむラスボスを見て、イエローが頭をかく。
「なあ、アメリカの大統領って、生まれつきのアメリカ人だけにできるよな?」
「は…?」
ラスボスはぼうっとして瞬きをする。
「ま、待って、それは本当の事か!?」
「いや、常識じゃん?」
「まあ、確かにイエローの知ってる事って、地球のみなが知ってるはず。」
「なんだ、文句あんのか?」
「やめてください、二人とも!」
レッドとイエローの口喧嘩が始まる時、ラスボスの体は消えていく。
「われはなんてはかない夢をみていたのか…。」
跪くラスボスにブルーがそっと近づいた。
「おのれは…。」
「心配内でください。浄化されて、生まれ変わると、きっとアメリカ人になれます!」
「まあ、確かにそれしかないけど…。」
レッドが目をそらした。『悪者』が浄化されることって『一度死んでみなさい!』というのと同じだから。
「た、頼む!われを浄化してくれ!」
「え、本当にいいの?」
「そう、夢をかなえるなら!」
「まあ、そこまで言うなら…。」
四人が突然作った必殺技でラスボスを浄化した。
「あそこを見てください!」
空から降り注ぐピースを見て、四人が飛び上がった。
「ピースがこんなにたくさん?」
「いや、ラスボス倒してからピースが完成されると、ラスボスとの戦いでは使えないってことじゃん!?」
「うずうずすんあ、はやく集めろ!」
「ねえ、あんた16番ピースある?」
「5番と交換しませんか?」
重複したピースを交換した4人は、全員ピースが一個たりないことに気づいた。
「どうしよう、このままじゃ願いかなえないかも。」
「あほか!」
「ホワイトパイセン!?」
今まで一度も出てきたことのないヒロインクラブの先輩が突然現れた。
「一緒にあつめばいいじゃない!そうすればもっと大いなる願いをかなえるんだ!」
「そんな設定あった!?」
「で、でもやってみないと、誰の願いもかなえませんよ…?」
「うううぅ…。」
結局、みなピースを合わせて『世界平和』を望むことにした。
「世界が平和で溢れますように。」
だが、気がついた時…。
「なんでそらからチキンが降ってくるの!?」
空をぼうっと見ていたレッドは、走ってくる放送局の人や記者たちを見た。
「今、世界中の空に異変が起きてますが、このチキンかなり美味しいですね。」
大人も子供も美味しくチキンを食べてる時。
「なぁんだありゃああ!!」
「すまん。ラスボス倒したら、お腹すいてきちゃってさ。」
「そうか、みんなの意志が集まれ願いは叶える。お腹すいたイエローの意志が世界平和と混ざって、世界中に平和のチキンを降り注ぐ。興味深い。」
「興味深いとか言うな!はやくなんとかしろよ!」
「なんでその必要がある?」
「むむむむ!ねえ、ホワイト先輩!先輩なら、何か理性的なことをー。」
「まあ、これも世界の平和のためだから、みとめてあげましょう。」
「ちがっ!違いますよ、先輩!」
とにかく世界中に飢える人はなくなったと言われてる。
そして夢のため浄化されたラスボスはアメリカじゃなく、アフリカの小さな国に生まれ変わったと言われてる。
頑張れ、ラスボス!