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Trade.7
青いそら、白いくも。
……いつもより、空が近い気がする。
気がする、じゃなくて、確実に近い。
「晴れてよかったねえ!」
前の席に座ったミユが、こっちをふりかえった。
だけど私は、それどころじゃなかった。
「み、ミユ……!
前向いてお願い!!!
お、落ちるうううう!!!」
絶叫系は、苦手なんだよー!
*
「はあ、はあ、こわか、った……」
「そんなにニガテならユイちゃん、乗るのやめて待ってたらよかったのに」
ベンチにへたりと座り込む私を見て、困ったように笑う彼。
「ほら、アイス。
バニラでよかったんだよね?」
「……ありがと」
私は「彼氏」にお礼を言った。
リントに。
受け取ったソフトクリームをちょびちょび舐めながら、目の前のジェットコースターを眺める。
前の方の席に、見慣れた二人組を見つけた。
ミユは両手をあげて楽しそうに歓声をあげている。
その隣でミユを愛おしそうに見つめるのはミナトくんだ。
あんまり感情を出さない彼だけど、楽しんでいるように見える。
そう、私たちは遊園地に来ている。
ダブルデートだ。




