君が戻る場所
「こいつらは生かしておけ 私達は帰るぞ サージ」
スーリヤの発した言葉に戸惑ってしまう
「は…?こいつらを生かすって?
魔法使いを誘拐する話だっただろ?
こいつらで良いじゃないか」
「黙れ 次喋ったら喉を潰してやる」
スーリヤから放たれた冷たい視線に
怯えて諦めることにしたサージ
「はあ…分かったよ じゃあ帰るか」
「おい待て…!」
瑠美の叫び声が聞こえたが 無視して車に
乗り込み そのまま発進してしまう
「くそっ…あの目を見たら動けなくなった…」
背中に温かい温もりを感じる
誰かの手なんだろう
「瑠美、大丈夫か?すまない
俺も何もできなかった
今日の所は帰ろう 明日はランク発表会があるから
どのみち早めに帰らないといけなかったからな」
「学校まで車で送るわ、はよ乗れ」
「ありがとうございます、八村先生」
瑠美が中々起き上がらない為 仕方なく
おんぶして運ぶ事にする
少しはしっかりしてほしいが
仕方ないだろう
顔を見ていると 昔の俺を思い出す
感情を無くして 生きた心地がしない毎日を過ごしていたあの日々を
でも今は違う なぜかこいつ(瑠美)と出会った時から
生きた心地がする 理由は分からない
深くは考えてないが 同じ境遇があったから
感じ取れるものがあるんだろう
――
そして翌朝 魔法ツバメ学校にて
それぞれの寮にランク通知表の手紙が送られた
瑠美と吾郎と玲於と遥斗の
部屋にも当然送られている
魔法訓練が終わった時から随分と
時間が経ってしまったが
送られているので良いとしよう
魔法ランクは最高ランクがC
最低ランクがSもなっている
ランクが
下から
A
D
F
E
G
K
B
Cとなっている
強さ的には
Aは一般クラス
Dは初級クラス
Fは中級クラス
Eは上級クラス
Gは最強クラス
Kは特級クラス 神の強さの1個下ぐらいだ
Bは神と同じぐらいの強さ
Cは神の強さを遥かに超えている強さだ
吾郎は寮の掃除しながら 寮の仲間が起きるまで待っていると 瑠美だけいない事に気が付く
吾郎は嫌な予感がして 胸の奥がザワつく
吾郎は急いで走り 瑠美がよく行く魔法訓練所に行ってみると
やはり瑠美がいた しかし普段とは違う
「い、いや…だめ…生かさないで…」
雷の焦げ臭い匂いが充満し 空気がピリピリしている
吾郎はそれにビビらず、前に進む
すると、どんどん肌がピリピリして
痺れてくる 雷が活性化して
空気中に充満しているようだ
1歩1歩歩くのが苦しくなってくる
だが少しづつ歩いていくと 声が聞こえてくる
「わ…わたしだけ…生きるのは嫌だ…」
嗚咽の音の音も聞こえて 息を荒らげているのも確認出来る
「ん…」
すると 全身に暖かい温もりが訪れる
荒れていた息も少しづつ落ち着きを取り戻し
震えた体も治まってくる
「吾郎…?」
顔を見上ると 吾郎の顔が見える
すぐに顔は逸らしてしてしまう
「大丈夫だ、だから もう安心してくれ」
「…うん」
「立てるか?」
「立てる…」
吾郎はよろよろとした瑠美の体を支えながら 寮まで帰る
そして 部屋に入ると 午前10時 そして 遥斗と玲於が起きていた
「お!やっと戻ってきたか!どこに行ってたかは知らねぇけど!早くランク確認しようぜ!」
元気いっぱいの遥斗の声に微笑む玲於
「朝から元気いっぱいですね…色々ありましたけど…」
「まあ気にすんなよ!早くこの封筒開封したいなぁ」
吾郎は瑠美の背中をさすると 瑠美は自分のベッドに座る
吾郎はテーブルの近くに置いてあるソファに座る とてもふかふかしていて
座り心地は良さそうだ
「さて…そろそろ拝見するか お前らもこっちへ来い」
吾郎と玲於がソファに座ると 瑠美はこちらに来ない いつも通りだ
「じゃあ早速開封しまーす…!はい、これが吾郎の そしてこれが玲於のだ!」
瑠美は自分のランク通知表を既に手に持っていて
いつでも確認出来るような状態にいる
「皆で一緒に見ようぜ!いっせーのーでっ!」
玲於と吾郎と遥斗と瑠美は自分のランク通知表を見る
「俺は…F!随分と強くなったんじゃね!?やっべー!」
私は…Dでした…まだまだです…」
「俺はG、最強クラスらしい」
「は!?まじで!?吾郎やばっ!?」
「さ、さすが吾郎さんです…この短期間でここまで強くなるなんて…」
「あ、!おい瑠美、お前のランクは?」
遥斗が質問すると 瑠美は俯きながら小さい声で喋る
「G…」
遥斗は耳がいいので 聞こえたらしい
「は!?瑠美もG!?俺もミラウとアーヴァント確保になんとか行けたらなぁ…」
「そういえば治郎さん達はランクどうなってるんでしょうね…」
「あ、治郎?あいつはAなんじゃね?」
「し、辛辣…」
「とりあえず、俺達の今の段階の強さが分かったな しかし油断するな
今後の戦いに備えろよ」
「安心しろ!俺達がいるしな!」
瑠美は考え込む
自分達のランクが分かった今 ヴィラとの少し差が縮められたのだろうか
例えヴィラより圧倒的に弱くても 全員殺す
復讐の炎が 更に熱く燃えた




