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綾瀬瑠美

「私の両親は借金を背負うようになっていた 母は掛け持ちしてて、父は夜勤でいつ寝てるのか分からないぐらい働いてお金を稼ごうとしていた」「私の魔力は小さく、診断書にはS──最低の文字が冷たく並んでいた。学校では、ランクが私の価値そのものだった だから社会では差別や偏見を持たれてた しかも子持ち 本当に子供産んだのかよとか 血が繋がってないんじゃね?とな色々言われたりした」


「私もそれでいじめられてたけど 家に帰ったら家族は 40%の確率でリビングにいた 家族と話せるのが唯一の幸せ 救い 死にたいという感情を制御してくれた 美味しいご飯も食べて 幸せだった お父さんが料理作って お母さんは食材とかを準備してくれてた 分担作業ってやつ」


「借金を背負ってても それでも私の家族 かけがえのない存在だったの ある日 生活は全て失った 魔法犯罪組織 ヴィラが家を襲撃しに来た 父は滅多刺し 母は焼死遺体 それを目の前で見せられた 最期の瞬間まで 全部 その時から私は復習すると誓った 生活を 幸せを 心を 日常を 家族を奪ったクソ共を 同じ目に遭わせてやるって」


「ゴーナウトはあの時関わっていた 私の家の住所を特定し ヴィラに情報提供してた 特定班的なポジションでもあったの だから引き渡してない理由は 殺した クズは生かしてはおけない これが私のルール はい、もう隠し事はないよ吾郎」


吾郎ごろうは黙って私の話を聞いていた。彼の目に、痛みが差し込む。初めて私が自分の過去の蓋を開けたそのとき、彼は小さく息を吐いた。嬉しさ、とでも言うのだろうか。私が吾郎を信じた事が、彼にとっての小さな希望になったらしい。だが私には、その一瞬さえ裏切りの余地に見えた。信じる者をまた失うのが怖かった。


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