天馬治郎組
「ま、まさか歩きで行く訳じゃねぇよな?」
遥斗がそう言うと吾郎はこう答えた
「当たり前だろ 歩きで行くしかない」
「えぇー!?歩き!?バスとかあるじゃんか!」
「これも立派な修行と思えばいい 行くぞ」
五人は歩きで福岡タワーへ行くことにする
瑠美がブツブツ言う
「歩くのもいいけど 体力も温存させないといけないから バスの方が良いんじゃないの?」
吾郎がキツく言う
「バカ言え、魔力を温存して 体力も温存させるのも学ぶんだ 俺もまだまだだからな」
「はいはい分かったよ 頑固な吾郎」
「1言余計だな 頑固でも良いけどな」
玲於は疲れているが なんとか疲れているのを隠している
遥斗はそれに気付く
「おい、大丈夫か?おんぶしてやるよ!」
「え、えぇ…私なんかおんぶしたら重いですよ…」
「大丈夫だよ、だってお前チビだから大丈夫っしょ!」
「あ、あはは…少し毒を吐いてる気が…」
「まあ気にすんなよ!ほら、おんぶしてやるよ」
遥斗は玲於をおんぶしながら歩く 吾郎がボソッと言う
「い、言っておくが今回だけだからな 次回からは歩けよ」
「は、はい分かりました…え、次回も歩き…?」
衿が微笑みながら話す
「皆様仲がいいのですね、微笑ましいです、あ、そろそろ見えてきましたよ、福岡タワー」
「衿 ギルは福岡タワーの中にいるのか?それとも外にいるのか?」
「それは教えられませんでした でも福岡タワーの近くにいるのは確実です」
「たくっ、どこにいるんだー?ギルってやつは、ボコボコにしてやるよ!」
「あまり調子に乗るなよ 力の差がありすぎるからな」
するとその時 後ろから声がする
「は!?お前らも来てたのかよ!どけよ!」
そう 治郎組もギルを捕まえに来てたのだ
「じ、治郎!?なんでギルの居場所が分かったんだよ!?」
「え?だってミハイルはギルの弟なんだよ 姉を探す旅にも出てたからさ」
「え?普段兄貴兄貴って言ってたけど、お前兄じゃなかったのか?」
「当たりめぇだろ!まあ俺の弟子みてぇなもんだ!」
「あ、兄貴 お姉様が俺の目の前に」
「え?あ?ま、まさかこの人がお前の姉…?」
「あら、ミハイルもいらっしゃったの?お久しぶり」
「お、お姉様 お、お久しぶりです」
「ミハイル よく聞いて お兄様のギルはとてつもなく強いの だからあなたの仲間とちゃんと協力するのよ?」
「は、はい分かりました あ、兄貴頑張りましょう」
「あぁ、そうだな、所でレン ウラーラ お前らもギルと戦うか?」
「もちろん戦うよ、治郎がまた怪我ばっかりしなけりゃいいけど」
「お前バカにしてんのかよ!おい!」
レンが仲裁に入る
「落ち着いてくださいよ治郎さん この人達もいる訳だし 協力しましょうよ」
「このクソ遥斗とかいうやつとは仲良くしたかねぇよ」
「クソ遥斗じゃねぇよ葉山遥斗!名前間違えるなよ!テメェ!」
吾郎が呆れながらボソッという
「たくっ、仲が良いのか悪いのか分からないな 今は夜だから 視界に気を付けろよ 見づらいからな」
玲於が怯えながら言う
「だ、大丈夫でしょうか…確保出来るでしょうか…」
遥斗が元気いっぱいの声で言う
「当たり前だろ!大丈夫に決まってるだろ!俺がいるしな!」
治郎が口を挟む
「こんな奴がいたら大丈夫じゃねーかもなー?」
「おい、何回俺を侮辱するんだよ!やるか?」
吾郎が仲裁に入る
「落ち着け遥斗 こいつと喧嘩しに来た訳じゃないだろ」
ミハイルが仲裁に入る
「落ち着いてくださいよ兄貴 喧嘩しに来た訳じゃないでしょ?」
「あー分かったよ、でも俺福岡で産まれたから 福岡タワーには詳しいぜ」
遥斗が言う
「え!?まじかよ!じゃあ案内してくれよ!」
「なんでてめーらに案内しねぇといけねぇんだよ!ボケ!」
「と、止めたらすぐ喧嘩に入るのだな もういい とりあえずギルを探すぞ 」
こうして魔法使い狩りの死刑囚の一人 ギルを探す為 福岡タワー周辺を探す事にする