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よふかしのうた

作者: 秋葉竹




今が人生で一番、

とてつもなくバカばかりして

生きてるのかな


推したい憧れの吸血鬼とか

いまはちょっと

いなくって

生まれ落ちて

生きてきたその日々を

なぞり書きしてるだけみたいな

気怠さだね、ひるまはね


みんな、

どのように耐えて笑って

生きているのだろうって訊きたくなって、

昔から新しいことが嫌いだったので

引き攣った顔で

みんなの上手な笑顔を

観測しているよ


よふかしを好むという

吸血鬼の

悲しみを

わかるようにも想えるけれど

じつは人間なんかにはとてもとても

ほんとうには

わかる訳なくて

眠りながらでも良い

そこここに漂う柑橘系の香りを

満喫して

その香りのもとの人が

ほんとうは吸血鬼なんだって

知ってる

やましくなるほど好きだってはなし


そんなはなし

かつて

したこと

あったっけ?


ま、ちょっとあからさまに

恋愛を陽炎にたとえるのも

人の愛の底がみえた気もするので

最後まで

よふかしをしながら

いったいいつ寝てんだよ?

とか

カラダを心配してもらいながら

世界中の寂しげな微笑みを

抱擁しつづけるつもり


なぁんて、ね?

あまぁい、憧れの呟き


豊かな田舎の青空が

その忘れられない横顔が

圧倒的に胸を締めつける


そういえばあの田舎の浜辺で

ふたり花火をした夜も

なにもいえず

好きなのに

月をみあげていたなぁ


そして最後は

線香花火をみつめて


って、いつも、いつも

いつまでも、

あの夏の想い出の中で

よふかしのうたが鳴りつづけているのだろう


なら、

いつも、いつも

いつまでも、

このしあわせすぎた後悔を

忘れることなんかできやしないんだ


ちなみに、

あの月の下で舞い踊った

黄色い瞳の吸血鬼の罪は

綺麗すぎたこと

って

ほんと小っちゃな傷を置いておいても、

めっちゃ、

好きやねん、

(やっぱホンネは想い出の言葉でね)


て、

やっぱ、

好っきゃねん。


て、

ここで問題です。

この「よふかしのうた」は

果たしてほんとうは

ラブレターなので

しょうか?











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