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彼の夢は未だ覚めず  作者: すらいむれべるいち
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プリン

広場に戻ってきた俺は、キッチンカーを設置してDVDの再生準備までしておく。


中に入り、内装を変えて大釜で麺を茹でていく。


いい具合に茹で上がったら引き上げて笊に入れてお湯をきる。


本当であれば、湯きりにはテボを使いたいところではあるが


キッチンカーをびしゃびしゃにするのはちょっと嫌だ。


内装を変えれば汚れも落ちるが、これは気分の問題だから仕方がない。


結構な量の面を茹でているので、ホットドッグの二の舞にはならないと思う。


次にスープだが、一度お湯をこぼして洗った大釜で温めていく。


その間に、メンマ・焼豚・味玉・海苔・ネギをそれぞれ別けてケースに入れる。


箸は普及していないため、プラスチックフォークを追加で購入しておこう。


飲み物は冷水と冷酒だけにしておこう。


準備が終わったところで、もうすぐ時間だ。


窓を開けて声をかける。


「お待たせしました! 開演三十分前になりましたので、販売を開始します!」


「おう、まってたぜ! とりあえず一つ!」


「おや、また遭いましたね!」


ギルドで挨拶してくれた人だった。


「お酒もありますけど…どうしますか? 俺の故郷のものですが」


「酒か! 一杯頼む!」


「有難うございます! では準備しますね」


トレイに乗せて渡すと、男はディスプレイが見やすそうな場所まで走っていった。


「では次の方、どうぞ」


そこからはラッシュだった。


今までで一番のラッシュと言ってもいいかもしれない。


昼の時と同じく、途中でDVDを再生させて接客をすることになった。


思っていたよりも冷酒が売れている。


これだけ売れれば、酒蔵の人達も喜ぶだろう。


顔を見たこともないけど…。


そしてDVDが二話ほど流れたところで、ラーメンは完売してしまった。


かなりの量を用意していたのだが、冷酒と一緒で高評価を貰えたようだ。


「申し訳ございませんが、ラーメンは売切れてしまったので以降は冷酒のみの販売となります!」


声をかけて冷酒の販売に徹するが、なかなか終わらない。


当然、何回も列に並ぶ人もいるが


奥さんと思わしき人物が連れて列を離れていく。


そしてDVDもラストの十二話が終わり、店も終わりとなる。


わざわざ家から持ってきたのか、広場は既にお祭り騒ぎである。


食堂や露店から次々と料理が運ばれていくので、この区域一帯で騒いでいるようだ。


ここでの営業も無事に終えたので、本日最後の販売場所へと移動する。


目的地は冒険者ギルドだ。


フィーラさんとの取引の約束を守るためである。


頼まれた販売物はホットドッグとポップコーンの二種類だが、甘い物も用意してある。


冒険者ギルドへ入ると、冒険者は一人も居なかった。


恐らく広場で騒いでるのだろう。


二番受付まで行き、フィーラさんに声をかける。


「フィーラさん、お待たせしました。 持ってきましたよ」


「あ、ありがとうございます! 今日は夕方から誰も来なくてずっと暇だったんですよ。 この後も誰も来ないでしょうし、職員みんなに声をかけてきますね!」


フィーラさんが走り去ってから数分後、九人の職員の人が集まった。


「まずは頼まれていたホットドッグとポップコーンですね。 それと、コーラはサービスしておきます」


予めパッケージから取り出しておいた物を、十個ずつ置いていく。


「それと、普段来れない皆さんに俺からの差し入れです。 差し入れの定番ですけど、プリンです」


そう言って一人一人にプリンを手渡していく。

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