ギルド
村人の救出から七日過ぎ
人手も増え、狩りや採集に勤しむ村人も増えてきた。
畑に植えた植物も、多少成長が早いくらいで問題は無さそうだ。
「村長さん、村が活気付いてきたのでそろそろ村を出ますね。 お世話になりました」
「そうですか…。 何も御礼が出来ませんで…」
「いえ、家に泊めてくれただけれ十分ですよ。 取引は対価を頂いていますし」
「では、こちらを受け取って欲しいですじゃ。 この村を中心とした地図になっておりますじゃ」
おお、地図とはありがたい。
「ありがとうございます。 まだまだ大変かもしれませんが、頑張ってください」
村人に見つかると囲まれてしまうため、コソコソと村を出た。
さて、地図を貰ったので見てみよう。
この大陸は、魔都・王都・帝都に分かれているようだ。
そして、この村は帝都に含まれている。
帝都は鉱山を中心に、鍛冶の技術が発達している都市だ。
ただし、鍛冶にばかり目がいっているので
料理は美味しくないと書いてある。
これは商売のチャンスなのでは?
一先ず、帝都にある神殿を目指すことにした。
「ポチ、なんか多くないか?」
「そうでござるな。 最近妙に絡まれるでござる」
俺とポチを囲うように、十数人の盗賊が迫ってきていた。
さあ、お片付けの時間だ。
盗賊を捕獲し、首を刎ねる寸前で盗賊が叫んだ。
「待ってくれ! 俺を殺すよりもギルドに突き出せば金をもらえるぞ!」
見方を盾にして逃げようとしていた盗賊が言ったのだ。
ギルド
そう、ギルドと言ったのだ。
「なあ、ギルドってどんな所なんだ? 俺はギルドなんて知らないぞ」
転移前に、多少齧った知識でどういうものかは知っているが
ここはあえて知らない振りをしておく。
「わ、わかった! わかったから落ち着かせてくれ!」
ポチが鼻先に噛み付いていたので、てんぱっていたらしい。
「ポチ、もういいぞ」
「はあ、助かった。 ギルドだったよな。 ギルドは冒険者の組合だ。 そこに登録しておけば依頼を受けることが出来る。 しかし、犯罪者は例外なく追放されるらしい」
ふむ、目的はなんだろうか。
「ギルドが存在する目的は何だ?」
「そんなもの、新天地の開拓のためだろ? 怪死の森は不明なことが多くてな、そこを開拓して行くのが主な仕事になる。 早い話が万屋だな」
なるほど、わからん。
「新天地って言うのは、開拓した後の土地だよな?」
「ああ、そうだ、 開拓した土地は一部を自分の土地にすることもできるらしいぞ。 報酬は減るがな…」
これは少し気になる。
「土地が欲しいだけで危険な旅に出るのか?」
「いや、それだけじゃないんだ。 土地を持てば国が保障してくれて、一生を寝て過ごしても平気という噂もある。 それほどの大金が支給されるのだ。」




