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彼の夢は未だ覚めず  作者: すらいむれべるいち
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中庭

部屋から出ると、警備兵さんが待っていた。


「どうかしたんですか?」


「ああ、君を待っていたんだ。 俺と一緒に、王宮によって欲しくてな」


うわー、めんどくさい。


「行かなきゃだめですか?」


「君が出てくる間に既に連絡はしているからな、諦めてくれ」


んー、困ったな。


「行くのは構わないのですが、数日後にして欲しいです。 騎士隊の人との約束があることは伝えてありますよね? 何度も謁見をしたくないですし…」


「先程も言ったが、既に連絡済だ。 女神様に関する話を聞きたいそうだから、後日というのは難しいだろうな」


何してくれてるのこの人…。


「わかりました、いいでしょう」


「そう言ってもらえると助かるよ。 こっちだ、着いてきてくれ」


着いてきてくれと言われても、王宮は目の前にあるのだ。


これで迷えと言う方が酷だと思う。


王宮の外壁には、多くの警備兵がいたのだ


特に何かをすることもなく、王宮には簡単に入れた。


「こんなに簡単に入れて大丈夫なんですか?」


そう訊ねると


「ああ、いいんだよ。 ほら、あそこに中庭があるだろ?」


確かに、中庭がある。


「遊んでるだろ?」


「遊んでますね…」


そう、王宮の中庭では多くの子供達が遊んでいたのだ。


「王様がな、子供は国の宝だと言うんだ。 そして、保護する形で昼間は中庭で遊ばせているんだ。 夜にはみんな家に帰るからな」


補給所のような建物で、食べ物や飲み物も配っているのが見える。


なるほどね、悪い王様じゃないみたいだ。


「っと、ちょっと待っててくれ」


やってきた別の兵士さんと話があるのだろう。


「おーい、こっちに来てくれ」


へいへいっと


「王様の準備ができたそうだ。 いくぞ」


うわー、ドキドキする。


「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。 王様はお優しい方ですから。 王様は…」


伝えに来てくれた兵士さんが教えてくれたので、少しだけリラックスできた。


しかし、王様は…ね。


二人についていくが、とにかく廊下が長い。


「どれくらい歩くんですか?」


と、問いかけてみるが


苦笑いされるだけで、答えは返ってこなかった。


十分ほど歩くと、漸く前の二人の足が止まった。


階段が多くて少し辛かった。


「さあ、こちらが謁見の間です。 私語は慎んでくださいね」


「はい」


返事をすると、兵士さんはノックをして扉を開けた。


警備兵さんも、それに続いて入っていったので


俺も警備兵さんに続いて、部屋に足を踏み入れた。


王冠をかぶり、玉座に座る王様の顔は


電車で見慣れた、疲れた中年サラリーマンのそれとそっくりだったのだ。


気苦労が多いのかな…。


「おい、何をしている。 さっさと進まないか」


「あ、すみません」


警備兵さんに言われ、部屋の中心で待つ彼のところまで歩いた。

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