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彼の夢は未だ覚めず  作者: すらいむれべるいち
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拠点

「ポチ、馬車があった所がどうなっているか調べてきてくれ」


「いってくるでござる!」


目視できる範囲では何もないが、何かあっても困るので偵察に行ってもらった。


さほど時間をかけず、散っていったポチが戻ってきた。


「おかえり、どうだった?」


「横倒しになった馬車はそのままでござる! ただ、人が誰もいないでござるよ…」


死体もってことか…。


「まあいっか。 よし、いくぞ!」


「はいでござる!」


大きな道を避けて横の森へ入る。


獣道をずんずんと進んでいくと、小さな村に辿り着いた。


「人がいないな…」


「廃村でござるな…。 ここは魔獣が多く出るでござるから、きっとそのせいでござる」


うーん…。


「魔獣か。 ポチ、ここに拠点を作ろう」


「拠点でござるか?」


「ああ、土地を開拓して空間の結界を張るんだ。 どうかな?」


「なるほど! それなら出来るかもしれないでござる!」


そこからは早かった。


開拓する土地に範囲を選択して空間ごと削り取る。


土も樹木も何もかもだ。


削り取られた部分は、他の地面よりも三メートル深く削られている。


範囲にして五十メートル程だろう。


そこに、土だけを取り出して樹木はしまったままにする。


「ポチ、ここの土を柔らかくしてくれ。 無理なら何か考えよう」


「土を柔らかく…。 噛み砕けってことでござるな!」


「うん」


「土は不味いでござるよ…」


「そっか…」


土を噛み砕いて柔らかくする方法を諦めた雰囲気を醸し出すと


ポチが嬉しそうな顔で見上げてきた。


「主…」


すっごくキラキラしてる。


仕方がないか。


「よし、やれ!」


「主!!!!」


悟っていたのか、ポチは散り散りになって一生懸命に土を柔らかくし始めた。


俺もただ観ているだけではない。


拠点を作る以上必要な木材を用意しないといけないのだ。


先程空間にしまった樹木の加工である。


均等に切り出して、取寄せで購入した防虫・防腐剤を塗っていく。


乾くまでには少し時間がかかるが、それでも加工する木材が多くあるため


新しい木材を加工している間には乾いている。


よし、こんなもんか。


「主、こっちは終わったでござる! 口の中がジャリジャリしてるでござる!」


「おつかれさま。 ありがとな」


ポチも頑張っていたので頭を撫でておいた。


加工が終わった木材を一度空間へと戻して、穴を彫った場所へと建てていくと


埋没部分が短いせいか、簡単に倒れてしまった。


仕方がない、やり方を変えよう。


土は三メートル下まで柔らかいのだ。


であれば、やることは重力に任せる方法だ。


木材が横に反れないように、四方を空間で固定して


二十メートル上空まで伸ばし、そこに木材をだせば…。


ズドドドドドド


この通り!


まだ不安もあるので、固定した空間を地面に刺さった木材よりも一メートル程低く設定して


あとは取寄せたハンマーで上から叩いていく。


この日は結局、外壁を作っただけで終わってしまった。

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