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「みっちゃん、みっちゃん...っ!」



私は、うわ言のようにそう繰り返し、自分を必死に痛めつけていたのだと教えられたのは、それから十五分ほど後のこと。

いつまで経っても戻って来ない私を心配した保健の先生が、必死になって抑えてくれたのだと病院に向かう車の中で伝えられた。

見れば左腕は引っかき傷やらつねったせいでした鬱血やらで、普段の私なら目をそらしてしまうような酷いものだった。しかし錯乱冷めやらぬその時は、私にとっての本当の世界に目覚められなかったことへのショックからただ呆然とそれを見つめた。


それから後も精神の状態はあまり良くなかったが、医者には、「記憶の混濁によって、情緒も不安定になっている。」と片付けられてしまった。

...それは、まあ周りからすればそうなのだろうけど。

しかし、訴えようがこんなおかしな話、誰も信じられないだろう。私がその立場だったら、きっとそうだっただろうし。


みっちゃん、だったら......よそう、今は思い出したくない。

今考えるべきは、これからのこと。


私がどうあがこうと、しばらくはこの世界にいることになるのだろう、何となくそう感じた。

半ば諦めるよう自分を諭し、医者の話を聞く。

中年の彼の話を要約するとこうだ。


今回の事故は頭部に怪我を負うものだったため、念のため精密検査を行う。よって検査にあたり一週間と、結果が出るまでの更に一週間は入院をしなければならない。その際に私の「能力」に異状が見られれば、それについても再度考慮し、家庭や学院とも話をすること。


まあ、最初の方はよく分かる。だけど終わりの方の「能力」とは一体何のことやら。そう疑問を浮かべていると、「どうやらそこも説明しなければならないようだね。」と困ったように医師に微笑まれてしまった。



「とりあえず私は入院の手配の方をしておきます。ご家族にはもう連絡は取られているのですよね。何時ぐらいに着くと仰られていましたか?」

「それが...」



保健の先生は少し口篭った。

何だろう、何かあったんだろうか。

まずい...ダラダラ長文の予感...!!σ(((;・ω・;;;)))

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