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しばらくすると、いつの間にやら集まっていたらしい野次馬を掻き分けて、大人が三人___恐らく先生だろう___が救出に来てくれた。

一人は保健医らしく、白衣を着たその女性は止血をするように私の頭に清潔なガーゼを押し当てた。

もう二人はどちらも男性で、持ってきた担架を広げ、一緒にいた例の女の子を運んで行った。



「大丈夫?そのまま立てる??」



と優しく声をかけてくれた若い女の先生に、首肯して立ち上がろうと試みるも、貧血のためかふらついてしまい、まともに歩けそうにはなかった。



「先生、俺が連れていきますよ。第一発見者だし、どうせ後で呼ばれるだろうし。」



そう声をかけてくれたのは先程の青年だった。

私としては遠慮したいことこの上なかったが、彼は野次馬の前でひょいと、軽く横抱きにしてしまった。


い、いわゆるお姫様抱っこってやつですね。

いっそもう落としてください。




______




...痛かった、とっても。


洗うだけでも染みるというのに、傷口を縫われました。ええ、五針ほど。


という理由で、現在脳外科にお邪魔しております。

初めて来たなぁ、脳外科なんて。

...最近の病院て、こんなに技術進んでるんですね。何かカルテがデジタルだし、パソコンと思しきそれは薄型、かつ液晶が透き通ってるし。

さっきのMRIだって、5分程度で終わってしまった。



「...検査の結果、脳には特に異状は見られませんでしたが、」

「そうですか...では、やっぱり」

「激しい衝撃による記憶の混濁でしょう。」




そう、この話は1時間ほど前に戻る。



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