2/14
2
見上げるとそこには端正な顔立ちの青年がこちらを覗いていた。
詳細に言うと、ダークブラウンの髪に、夕陽を思わせる緋色の眼がすごく印象的だ。
「えっ、あ、あの...私は大丈夫、です。」
そうどもりながら答えるが、相手を見ればすごく怪訝そうにしている。
いや、まああんまり大丈夫じゃないんだけど。
頭とかめっちゃ痛いし。
でも、こっちの子が意識不明のようなので、そちらの方が大丈夫じゃないと言うか...
「...そんなに血ぃ流してんのに?」
...へ?
ち?血?blood??
戸惑う私に目の前の彼は、ここ、と示すように人差し指で頭を指した。
その指し示された場所に恐る恐る触れると______...
それはもう、ベッタリと。
手のひらを真っ赤に染めるように、自分の血液が手に付着したのだった。
主「ウワアアァァァァァ!!∑(゜Д゜;)」