5話
緊急脳内会議(俺一人)が開催されます。
今回の議題はこちら
ステータスに記載してあった【先祖返り・エルフ】に
ついて
まず最悪のケース
ばれる
↓
死ぬ
で、考えて行きましょう。
なぜ死ぬ可能性があるのか?
俺がまだ幼く武力を持たない。しかし多大なる潜在能力を秘めている弟は皇帝になるには邪魔である。と、皇位継承権を持つものに殺される。
解決策
力をつける 没
理由 そんなに直ぐに強くなると更に殺意が高まる危険性あり。
味方を増やす 没
理由 皇位継承権上位の兄達と下の方の俺という力関係と、俺の容姿と年齢でまず無理。幼すぎて誰も話をちゃんと聞いてくれない。
・・・・・無理くね?
今の俺に出来ることなんて精々がこの位なもんよ。しかしこれはバレたら即エンドとは中々のクソゲー。
兄達と会ったことは1度もないが全員が馬鹿野郎という事もないだろう。バレた時に暴挙に出てこないといいんだが。
そもそも皇位継承権を持つ皇子という時点で暗殺の危険に晒される可能性は高いわけだし今の自分に出来ることは毒の警戒か?
ご飯に混ぜられでもしたら気付くことなく死にそうだよ
実際どうかは知らねーが殺意たけーなこの世界は。
やはり聖魔法を取ったのは正解だったかもしれない。
せめて毒くらいは解除出来るようにしなければ
幸いな事に俺には超高性能魔力感知さんが搭載済みだ。もう日が落ちてしばらく経つし、魔法の勉強でもしよう。
瞑想するように自分の体の中に意識を向ける。
すると早くもよく分からないものがある事が分かる。
元々地球人の俺には無かったものだから違和感を見つけるのも早かった。魔力感知のおかげもあるだろうが。
体の中心辺りにあるそれが恐らく魔力だ。
動かそうとしてみるが動かない。なんて言ったら良いだろうか?冷やした粘土のような硬さだ。実際ちょっとずつ形を変えることは出来るのだが動かしずらい。
せめてスキルでも生えて来る位には動かせるようになっておきたい。
魔力感知をする事は出来てもまだまだ操作は出来ないという訳か。これはしばらく時間がかかりそうだ。
ようやく形を変える位まで漕ぎ着けた。だが随分と没頭していたようでずっと同じ体勢でいた身体が痛い。
それに魔力の練習も疲れる様でもう眠くて堪らない。
これからの日々への期待と不安を胸に抱きながら下がりくる瞼を抑えきれずに静かに眠りについた。
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