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異界での私の新人生  作者: 木瓜乃ハナ
12/27

結奈の初めての恋心

私は、暖かい温もりの中で目覚めた。

綺麗な顔をした、シャロンが私の側で寝ている。

いつから同じベッドで寝て、目覚めるようになったの?私は不思議な気がする。

もし他の男性なら拒否反応を起こすだろう。

どうして?シャロンなら、隣で寝る事も嫌悪感を抱かないのか。

私は、シャロンを好きなのだろうか?猫にされたシャロンの事が可哀想だから?庇護欲。

母性愛。私達はお互いの秘密を知って、負の感情を以ているから、シャロンだけには心を許せるのだ。

でもそれだけではないと思う、きっと自分は、猫にされたシャロンが好きなのだ。

結奈は初めて異性を好きになった事を自分は認めた。


好きだと解った瞬間に、隣で、穏やかに眠るシャロンの顔を観るのが、恥ずかしくなり、シャロンの眠りを妨げないように、起きる事にした。

シャロンの腕から、身体を離して移動しょうとしたら、彼の手が、私の腰に回されて引き戻される。


「結奈!おはよう!」

「今日も、君はきれいだね。朝の挨拶をしてもいいだろ。」

「シャロン!おはよう!と挨拶したでしょ?」


そう言った瞬間に、結奈は自分の唇を彼に塞がれてしまった。

息が出来ない苦しいと少し開いた唇の間を、彼の舌が私の口内を占領して、私の舌を捕獲してしまう。

こんな濃密なキッスがあるなんて、身体の奥が痺れるような感じがする。

(ああ~ん)自分の漏らした声が信じられない。

身体がどんどん疼いてくる、彼の手が私の胸に移動して、キャミソールの上から触れている。此以上したら駄目!少なくなった自分の中の理性が止める。

私が抵抗しても、彼の理性は破滅している。

自分は、このままどこまでいくのだろう。

ドアをノックして、部屋に入ってくる


「お嬢様!起きていらっしゃいますか?」

私は、朦朧とした頭で、自分の事を観る。下着姿のままだ。慌ててバスルームへ飛び込んだ。バスタブの中には、昨日の残り湯が入っているが、今は、それも冷たくなっている。

周りをみるとバスロープが置いて有ったので、それを着る

。水をだして顔を洗い髪にブラシを入れて、寝室に戻った。


「起きていらっしゃいましたか。こちらに、ドレスのご用意がしてありますので、どうぞお召しになって下さい。後ほど殿下より、朝食を御一緒になさりたいと仰せになっておられます。」

「ありがとう!ドレスを、どうしょうかと悩んでいたのです。ありがう!」

「私は、何もしておりません。お礼は後ほど殿下にお伝え下さい。」

「では、お支度をお世話させていただきます。」

「宜しくお願いします。」


私は、部屋の辺りを見回した。シャロンはどこへ隠れたの?私は、まだ動機が治まらない。朝から、強烈なキッスは厳禁しなくては身が持たない。

じゃ、夜ならいいのか?そんな問いかけを自分にすると、身体中が熱くなる。

鏡に映る自分の顔がまだ赤いのを、このメイドさんは、なんて思うのだろう。

私は、メイドさんの手でまた生まれ変わった。

新しいドレスは、ローズピンクのドレスで、腕の部分はピッタリで、肘から手首まではドレープになっている。胸元と袖口には、白いレースがついている。

前身頃はタイトな感じで後ろは、腰に、共の布で作った大きなリボンを結び、裾が、床を引きずるスタイルなのだ。

此じゃあ、歩くモップだと結奈は、鏡を観ながら自分の姿を眺めていた。

髪は全体に下ろして、両サイドはピンクのリボンと共に、編み込みにして纏めてある。


「お嬢様、如何でしょうか?」

「えっ!ありがとう。とても素敵ね。」

「では。ご案内いたします。」

「はい!」

「あの~、今更なんですが、お名前を聞いて無かったわね。なんと言うお名前なの?」

「私は、ユリアと申します。」

「ユリアさん!とても素敵なお名前ね。ユリアさん。」

「お嬢様、どうぞ、ユリアとお呼び下さい。」

「では、私のことも、結奈と名前で呼んでね。」

「それは、出来ません。お嬢様は国王陛下がお招きに成られた方、私どもがお名前をお呼びしては、陛下に対して恐れ多い事です。どうかお許し下さい。」


私は、仕方がないかと思った。<郷にいれば郷に従う>のことわざもあるし、宮殿に何時までも居るわけではないので、お世話に成っている間は我慢する事にした。

いつの間にか、隣にはシャロンがいる。


ユリアの案内で、エンドリア殿下のお住みになっている、西の宮へ移動した。

このお城は、中央に位置する処は、主に国を司る所で、ホール、会議室、来賓室、謁見室等があり奥は陛下、殿下、宰相等大臣のお部屋がある


東の宮は王妃、嫡子でない子供と側室の部屋が有るのだと。

私が、昨晩迷い込んだ部屋は、東の宮と陛下の執務室がある場所、真ん中の建物で独立したものらしい。

その建物は、先の王太子殿下が使っていた場所で、殿下が、消息不明になられてから、今の国王陛下になられてまもなく、使用禁止にされたのだと。ユリアは話してくれた。

シャロンが使っていた部屋だったのね。

西の宮の建物は新しく建てられたようで、内装もインテリアも白を基調にしてある。

重厚さには欠けるが、明るくて、清々しい印象を受ける。

ユリアが、扉の両側に護衛騎士が立っているドアをノックすると、中から、侍従が現れて言葉を交わしている。


私は、侍従の案内で、その部屋の中に入る。燦々と日差しが振り込んでいる。

サンルームのような場所だ。

暖炉より離れた場所にテーブルがあり、その上には、沢山の料理が並んでいる。

椅子が二つしかない?二人だけなの?とても嫌な予感がしてきた。

エンドリアがにこやかに近づいてきた。


「結奈!おはよう。ゆっくり休めたかい?今朝の君も素敵だよ。やはり僕が想像した通り君はこのドレスがとてもよく合っている。」

「エンドリア!おはようございます。このドレスありがとう!突然の事で着替えもなく、どうしようかと思っていたら、殿下からと聞いて驚きました。これも用意していたのですか?」

「さあ!そんな事は後にして食事をしよう。邪魔者が来ない打ちにね。」

私は、殿下が何を言い出したのか、検討も付かない。

折角の料理が冷めてしまったら、コックさん達が悔しい思いをするからね。

私は、頷いて殿下が引いてくれた椅子に腰掛けた。

「ありがとうございます。」


目の前の料理は、とても二人では食べきれない量だ。

ポタージュのスープに色とりどりの野菜のサラダ、ベーコンにチーズ、オムレツ、パンの種類も豊富だ。

これでは4~5人分は食べられそうだ。

ドアの外が騒がしいと思ったら、そこへロナルドが入ってきた。


「なんだ、騒がしいと思ったら、やはりロナルドか!結奈を食べられそうで、心配になったか!」

「おはようございます。殿下!私も同席しても宜しいでしょうか?」

「邪魔だと言っても、ここから出て行かないだろ!まあ、沢山用意をさせた。食べるといいよ。しかし、僕たちの邪魔だけはしないで欲しいよ!」

「殿下が、結奈を食べようとしなければ、邪魔などしません。美味しそうですね。お城の料理人が作るのは、我々とは違いますね。」

「お前、いつから皮肉を言うようになった?お前も変われば変わるものだな!恋をすると性格まで変わるのか!」

「何とでも、思って下さい。結奈!遠慮しないで食べてごらん。最高級の食材で作ってあるから美味しいよ。」


二人の会話には、付いていけない。私は、そんな二人には無視して料理に手をだした。

食べ出してから気がついた。昨晩は食べていないのだ、お腹はペコペコだった。

無我夢中で食べ始めていた。二人の笑い声で、我に返った。

食事を中断して二人の顔を観ると、私の方を観ている。


「ロナルド!笑うのは礼儀に反するだろう!」

「殿下こそ、品位があるお方がする態度ではないですよ。」

私は、腹が立ってきた。

「私は、庶民です!お二人のような礼儀も品位も持ち併せていません!」

「結奈、ごめんね、君の事をそんな事で笑ったのではないのだ。気持ちが良いくらい美味しそうに食べるから、嬉しくなったのだ。そうだろ、ロナルド!」

「そうだよ!結奈を、侮辱したわけではないのだ。前にも言った事あるよね?

この国の女性は、誰もがそんな風に食べない、美味しいのか、不味いのか顔の表情も変えないで、折角の料理も残す。これではコック達も浮かばれないだろ。結奈の様に、食事してくれたらコック達も満足だよ。」


私は、シャロンにも、自分の料理をテイー皿に乗せて、あげていた。

「シャロン!猫の癖に、結奈の手自ら食べさして貰うなんて、怪しからんよ!そうだろ?ロナルド。そうは思わないか!」

「殿下!結奈にとっては、特別な猫なのですよ。大目に視てやっては、如何ですか?」


ドアの外で、言い争う声が聞こえてきた。ロナルドが様子を見に行く。


「殿下!オース国のマリー王女様が、殿下に是非お会いしたいと、こちらに、お見えですが。どういたしましょう。」

「エンドリア殿下。私はこれで失礼します。食事も沢山頂きましたので、部屋に戻ります。ごちそうさまでした。」

「結奈!待って!僕は君に話をしたい事が一杯あるのに、今晩君の部屋にいくから、待っていて。」

「殿下!今晩は国王夫妻主催の晩餐会があります。」

「殿下!明日のランチでは如何でしょう?」

「そうだな、結奈はしばらく、城に居てくれるだろうから話す機会はあるだろう。結奈、明日のランチは楽しみにしているよ!」

私は、マリー王女の冷たい視線を浴びながら、殿下の部屋を出た。ロナルドは殿下の元にいる。私は、ロベルトに送って貰う。



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