第4話 冒険者ギルド
遅くなりました…
いよいよファンタジー世界の定番です!
次の日の朝、俺達は森を抜けて街道を進んでいた。
途中、魔物やなんかの襲撃もなくのんびりと歩いていた。
昼になって、王都への道中にある街に着いた。
「わー!おっきー!」
なんでも、リリィは里を出たことがなく、人間の住む街を見たことが無いそうだ。
ここで今まで種族に触れていなかったので説明を挟もうと思う。
この世界では主に三種族に別れる。
まず一つ目に人間。
その絶大な繁殖力で勢力を伸ばしてきたと言ってもいい最大の種族。
この世界のおよそ75%が人間であるとも言われている。
二つ目に亜人種。
ドワーフやエルフ、獣人がここに含まれる。
それぞれに特徴がある種族で、外見が主に違う。
ちなみにリリィがエルフと呼ばれる種族で、エルフは弓や魔法を得意とすると地球では思われているが、魔力量が多く、魔法は得意だが、接近戦も得意な者もいて、魔法の得意な人間のような感じらしい。
リナとマナは獣人というものに含まれていて、これまた多種多様な者たちだ。
リナは『人弧族』といういわゆる狐のような種族で、マナは『人狼族』という狼のような種族だ。
最後に魔族。
人間のような外見だが、エルフのように魔力量が多く、人間やエルフたちには使えないとされる『闇属性』の魔法を使う種族。
何度も人間たちの国に侵攻してることから魔族=悪という風に言われる。
閑話休題
街に入るためには検問があり、その列で待っていたのだが、どうやら順番が来たらしい。
「身分を証明出来るものは持っているか?無ければ1人銀貨3枚だ」
なんだと…銀貨3枚だと…通行料が掛かるなんて聞いてないぞ…
後ろを見る…そうですよね、持ってないっすよね。
どうする…考えろ…
…PDAに入ってるはず!
とりあえずPDAを操作して1万円分出すと、大金貨が出てきてひと安心する。
通行料をきちんと銀貨12枚払い街に入った。
街は中世ヨーロッパ風で趣のあるレンガ造り。大通りなのか露店が多く、そのほとんどが食べ物屋なのは日本とあまり変わらないだろう。
腹も減ってきたので手頃な物を買い昼食とした。
なんの変哲もないホットドッグのようなものだが、肉は魔物のものらしく、異世界を感じられるものだった。
因みに美味かった。
王都まで徒歩で3日の場所に位置するこの街は『ピオネロ』と呼ばれ、王都に次ぐ一大都市で人口2万人(現代では小都市レベルだが、この世界の都市の平均が5000未満なので大都市に分類される)と多く、物流も盛んな都市だ。
大通りを進んでいくと露店以外にも様々な店が立ち並んでいた。
武器屋に小物店、大衆食堂や魔道具の販売店など、現代日本顔負けの多様さである。
(そう言えば、なんで言語が通用するんだ?)
実はこっちの世界に来てからリナ達に言葉が通じることに疑問を感じていた。
そして、極めつけなのが…
(服屋―エディー―…どう見てもわからない言語何だよな)
この世界の言語は交流を持たない種族であっても大陸共通語を使い、どの文字も英語とドイツ語をごっちゃにした様な文字なのだが、何故かマサトにはまるで慣れ親しんだ日本語のように読み書きが出来るのだ。
(女神(自称)が気を利かせてくれたみたいだな。これに関しては有難いな。)
そんなことを考えながら進んでいると、マナが呼びかけているのに気付いた。
「ん?どした?」
「だから、マサトは冒険者にはならないのって聞いたの!」
冒険者、ファンタジー世界においてはやはり外せない職業だろう。
この世界でも常識にもれず、所謂なんでも屋のような職業らしい。
街の住人の雑用から魔物の討伐まで幅広い任務を行い、日々の生活費を稼ぐ、自由人の集団。それが冒険者であり、それを束ねるのが冒険者ギルドだ。
「冒険者か…」
確かに今はこの世界で生きていかなければならないのであれば、そういうのもいいかもしれないな。
「冒険者として登録しておけば街への通行料も必要ありませんしね。
発行されるギルドカードを身分証明書としていますから子供でも発行出来ますし」
とリナさんの有難いお言葉で決心は着いた!
「なら、登録しておこう。身分証明出来ないのは辛いしな」
「冒険者ギルドは…あの大きい建物ね」
「じゃ、さっさと登録して宿取るかね」
そう言いマサトはギルドへ入っていった。
ギルド内は受付と酒場のある質素な所では、某モンスターを狩るゲームを彷彿とさせる内装だ。
その中で、1番空いている受付に向かう。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。本日はどのようなご用件でしょうか?」
「登録をお願いしたいんですが」
「3…いや4名でよろしいでしょうか?」
「はい、お願いします」
「かしこまりました。登録料が銀貨20枚になります」
銀貨20枚を支払う。
「それではこちらに必要事項をお書きください。銀貨1枚で代筆も致しておりますが、御利用になられますか?」
「いえ、書けるので」
そう言い、自分の分とまだ拙いリリィの分を書き、受付のお姉さんに渡す。
「承りました。少々お待ちください」
そう言ってお姉さんは奥に引っ込んでいった。
しばらくして4枚のカードを持って戻ってきた。
「お待たせいたしたました。それではこちらに血を一滴垂らして頂いて、登録は終了です。…はい、それでは登録は完了です。再発行には大銀貨1枚が必要になるので、無くさないようお願いします。」
渡されたカードは名刺サイズでカラーはシルバー。
ギルドカードには名前など簡単なものしか書かれていなかった。
名前
マサト・ヒイラギ
登録場所
ピオネロ支店
ランク
F
称号
無し
「それではギルドの説明に入りますが、よろしいでしょうか?
この冒険者ギルドは冒険者の方々に様々な依頼を斡旋し、冒険者を管理する組織で、アゼル魔皇国以外の国に存在します。
冒険者ギルドは完全な独立機関であり、国からの依頼などはもちろん断るこが出来ます。
依頼ですが、基本はあちらの〈クエストボード〉に貼ってある依頼を剥がしてこちらの受付に持ってきて頂くという形式になります。
そのほかに指名依頼というものがあり、こちらは断るためには違約金を支払わなければなら無いので、ご注意下さい。
依頼期間に達成出来なかった、もしくは、依頼を棄権する場合は依頼失敗とみなし、報酬の3割を違約金として支払わなければいけないのでこれもご注意下さい。
次にランクですが、これはFからSSSの11段階あり、下からF、E、D、C、B、A、AA、AAA、S、SS、SSSとなります。皆様は初登録となるのでFランクから始まります。
ランクの上昇には同ランクの依頼を5つ達成するか、それより上のランクのものを達成させるかどちらかで上昇します。
ランクが低いからと言って、高ランクの依頼を受けてはいけないという決まりはないので、どんどん依頼を受けてください。
最後に冒険者同士の諍いにはギルドは一切関与致しませんので、ご注意下さい。
以上ですが、何か質問等ありますでしょうか?」
「いえ、ありがとうございます。」
そう言って、俺達はギルドを後にした。
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