第1話 転生ってマジですか?
右を向けば森、左を向いても森…
どこだ?日本でこんなとこは見たことないし、ヨーロッパか?確かにヨーロッパはよく行くし、ありえるな。
…豚みたいなものが二足歩行で歩いていなければな
…よし落ち着け、冷静になるんだ柊 将斗17歳。
…落ち着いたな?では
「ここは…どこだ…?」
思い出せ俺…確か…
「アルファは右。ベータ、ガンマは左から抑えろ。デルタは俺と正面だ。」
『Yes,sar!!』
「gogogogo!!!!」
ダダダッダダダッ
「…アルファ、ベータ、ガンマそちらはどうだ?」
『こちらアルファ。東館制圧完了。』
『こちらベータ。西館制圧完了。』
『こちらガンマ。中央北側制圧完了しました。』
「さて、だそうだが?そちらさんの精鋭とやらは全滅らしいぞ?」
そう言ったのはまだ若い男だった。
青年と言うよりは少年といった方が正しいと思うほどあどけなさを残す少年。
「この…ガキが…」
対して床に這っているのは中年の男だ。
襲撃による銃弾を躱しきれずに脚に当たったようだ。
「ほら、早くパトロンを言え。
どこの国だ?重機関銃に対空砲、戦車に対地攻撃用ヘリなんかたかがテロリストが手に入れられる訳ないだろ?早く言えば命は保証してやる」
テロリストの男は少年を睨みつけながら言う。
「言うわけが「ロシアか?」な!?」
男は顔に青筋を浮かべながら驚愕の表情を浮かべていた。
「それは肯定とみるがいいな?」
少年は黒い笑みを浮かべながら床で這いつくばっている男に言う。
「な、なぜ…」
「さあねぇ…」
『隊長、護送用のヘリの到着が1分ほど遅れるようです。』
「…了解。3分後に撤退する。捕虜はコイツ以外射殺しろ。」
『Yes sar』
「さてと…ほらいくぞって何してやがる!」
少年は叫ぶとテロリストの男の胸ぐらを掴んでいた。
「グハッ…貴様のような下郎に話すことなど…無い…
失せろ…死神め…」
「おい!おい!クソッが!」
テロリストの男はどうやら毒を飲んだらしく、血を吐きながら息絶えた。
「…どうしますか隊長?」
「…撤退するぞ。アルファ、ベータ、ガンマ。撤退だ。」
少年は奥歯を噛み締めながら撤退の指示を出した。
「隊長、1つ良いですか?」
「なんだ?キャシー。」
少年にキャシーと呼ばれた女は大体20歳前半。身長は165ほどで金色の髪をひとつに結び如何にもできるといった雰囲気を持った女性だ。
一つ難を上げるなら胸が寂しry
「何か変なこと考えませんでした?隊長?」
…怖いよキャシー!背後に般若が見えるよ!
「い、いや…何も?でなに?」
「いやですね、なぜパトロンがロシアって解ったんですか?確かに装備はロシア製のものばかりでしたが…」
「あぁ、あれカマかけただけだ。見事に引っかかってくれたけど」
「…いや、何か…いえ、なんでもないです…」
「カマかけることも必要なんだよ!
こら、お前らそんな目で見るな!」
「…ヘリ来ましたね。」
「こら話を…キャシー!!」
パァン
「隊長!!」
(畜生…まだ残ってやがったのかよ。
キャシーは…怪我無い…な…良か…った…)
(ここは…どこだ?)
いつの間にか俺は白い部屋にいた。
部屋には俺とこれまた全身白装束の女がいた。
「やあ、お目覚めかい?柊 将斗君。」
「ここは…なんで俺の名前を…」
「焦らなくてもきちんと説明するよ。
まずは自己紹介。君は柊 将斗 17歳
出身は日本の東京多摩地区。間違いはないね?」
「え、えぇ…間違いないです。」
白装束は手元の資料を見ながら訪ねてきた。
だがおかしい…名前と年齢、それに出身地をどうやって調べたんだ?
戸籍は既に処分してある筈なんだが…
「それは私が神だからな。」
な!?心を読めるのか!?
「神だからな。そのくらいは当たり前にできる。」
無茶苦茶だな、神というものは…
「それで、なんで俺はこんなとこいるんだ?てっきり地獄行きだと思ってたんだが?」
「…普通ここに来たやつは私のことを疑うものなんだが、疑わないのか?神とか言ってるんだぞ?」
「疑うより情報を多く掴んでおこうと思ったんでな。で、なんでこんなとこいるんだ?」
「…まぁいいか。」
話された内容をまとめるとこんな感じだった
俺はあの時死んでしまったらしい。
だが今までの功績から死んで黄泉送りにしておくのは勿体無いということで別の世界に転生させてくれるそうだ。
ちなみにキャシーたちは無事に本部へ帰還したそうだ。
「まぁ、転生と言っても肉体、記憶をそのままにしておくから、転生というより異世界トリップみたいなものだな。」
「で、その世界とやらで何かあるのか?」
「いや?特には何もないぞ?」
ん?じゃなんでわざわざ異世界に行かされるんだ?
「いやいや、君、第三次世界大戦3回ほど未然に防いだからそのご褒美だよ〜。」
「…あれを防げたのはあいつらが居たからだ。俺一人の手柄じゃない。」
「味方を逃がすために100万の敵兵を足止めどころか皆殺しした上、仲間を護るために凶弾に身を晒した君に褒美を与えないと他の神達にいろいろ言われちゃうからね。
ま、第二の人生だと思って楽しみなよ!」
だと思ってじゃなくてほんとに第二の人生だと思うんだが…
「細かい事は気にしない!
あっちでは好きに生きればいいさ。
戦争するもよし、普通の幸せを掴むもよし、一応君にぴったりの能力上げるから行ってこい!」
自称神(女だから女神?)が言うと俺の真下に穴があいた。
「ちょ!?もう少し説明を…アァァァァァ!!??」
「そうそう、君が行く世界は俗に言う剣と魔法の世界だから、頑張ってね!」
「そういう事はもっと早く言えよーーー…!」
「さてと…彼はいったいどんな物語を作るのかな?」
初投稿です。感想待ってます!