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ずっとそばにいて・・・

作者: 香鈴
掲載日:2011/07/10

私、あかりは幼馴染の亮のことが好き。

でも中学校生活も残り半年なのに、未だこの思いは伝えていない。



亮は高校、どこに行くのかな?

私と同じ明良高校だといいな……。



あと半年……。

その期間は長くて短いんだろうな。



「え……?俺の志望校?」


学校からの帰り道、私はさりげなく聞いた。


「亮はどこの高校いくの?」って。



うーん……とちょっと考えるように間をおいている亮。

明良だよね?

亮だって幼馴染の私と一緒の学校に行ってる方が楽じゃない?



それに、離れ離れになんかなりたくない。

それを思っただけで、胸が苦しくなっちゃうよ……。


空気が震える。




「俺は晴功高校にすると思う。あそこ、サッカー強いしさ。」




心臓の音が聞こえそうなくらい高く鳴った……。

時間が一瞬、いや長い間止まったように感じた。




晴功……?



そっか、亮はサッカー好きだもんね。

小学校のときからずっとやっててて、俺は世界一のストライカーになるんだって言ってた。



……でも、そんなのただの夢だと思ってた。


『 夢 』




「たださぁ、一般入試ちょっときついんだよな。」

「へー、そうなんだ。」

「だからさぁ、あかり。応援してくれるよな?」




『 応援 』


なにそれ……。

好きな人と離れるのを応援……するの?



「あかりー?」



私の顔をのぞきこむ亮。

その表情は疑いのないような……あどけないもので。



「やだ。」

「え?」

「応援なんかしないから。」

「お、おい。何言ってんだ、あかり?」



今にも崩れそうな表情に変えて訊ねる亮に、


私は止まらなかった。



「私は……好きなのに!応援なんかしたくない!離れたくない……」




泣いた。

私はずっと泣いてた。

一気に泣いた。



亮が見てる。

恥ずかしいけど、どんどんあふれ出す気持ちが止められなかった。




「あかり。」



ふと呼ばれた名前が私のものだと気づいた。

あかりって亮が呼んでる。


鼻にかかる声で返事をした。



「何?」



「おまえさー、なんで俺が晴功にしたと思ってる?」



唐突に聞かれたことに私は正直驚いた。

だってそれは、


「サッカーが……」

「ちげーよ。」



「おまえと離れて、嫉妬心を確かめてみたかったから。」




一瞬、意味が分からなかった。

そんなことを言われるなんて思ってもみなかった。

でもそれって……




「好き……だよ、あかりのこと。」



その言葉を言ってもらえる日を、

何度望んだことか分からないくらい、亮のことが好きだった。




「ばかぁ……」

「なんでだよ。」

「だって……」



私は泣いた。


それは嬉涙でも悲涙でもなかった。

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